学んだ英語を実践する機会が豊富
「使える英語」の習得をめざす
中学校教頭 五味 光先生
高い進学実績で注目を集める専修大学松戸中学校・高等学校。2020年度の中高一貫生(X類型)146名の現役合格実績は、国公立大学11名、早慶上理ICU23名、GMARCH71名となっており、生徒たちが6年間の学びで、確かな学力を身につけていることがわかります。
「入学時点ではあまり成績が芳しくなかった生徒が、6年後に東京工業大学に合格する、といったケースもあります。誰もが大きく成長する可能性を秘めているからこそ、1学年150人という少人数制で、〝全員〟の学力をしっかり伸ばすべく指導しています」と、教頭の五味光先生は語ります。
その高い進学実績の原動力の一つとなっているのが、英語力です。英語の授業は、中1から週7時間設けて、そのうちの2時間は英会話に充てています。英会話には特に力を入れており、「使える英語」の習得をめざします。授業は、大型スクリーンやプロジェクターなどの設備を完備した、英語教育専用校舎「アンビションホール」で実施。アメリカの学校を思わせる明るい室内において、1クラス20名の少人数制で、ネイティブ教員と日本人教員、アメリカ人大学生インターンの3名によるチーム・ティーチングを行います。
また、同校にはネイティブ教員が常駐しており、日常的に生きた英語に触れることができます。授業以外にも、ネイティブ教員と一緒に昼食をとる「ランチタイムアクティビティ」や、英文スキット(寸劇)コンテストを行う「イングリッシュデイ」など、学んだ英語を実践する機会も豊富です。「昨年からは、中3全員を対象に、家庭学習でのオンライン英会話も導入しました」と話すのは、教頭代理の北村洋先生。英語教育のさらなる発展に、精力的に取り組んでいます。
中3全員参加のネブラスカ修学旅行で
英語学習のモチベーションアップ
教頭代理 北村 洋先生
6年間の英語教育の大きな柱となっているのが、アメリカ・ネブラスカ修学旅行です。これは、ネブラスカ大学リンカーン校と、ドーン大学のキャンパスを拠点に、オリジナルプログラムを体験するもの。中3全員の参加が必須となっており、英語学習のモチベーションアップに貢献しています。
修学旅行では、現地校の寮に滞在するだけではなく、同世代のアメリカ人の生徒と共に体験プログラムにも参加します。また、午後には博物館訪問をはじめ、さまざまな活動を用意しており、内容は盛りだくさん。英語が得意な生徒はもちろん、苦手な生徒でも楽しく参加できるよう、工夫が凝らされています。
ネブラスカ修学旅行に向けた準備学習や、帰国後の発展プログラムも充実しています。ふだんの「使える英語」を身につける授業のほか、中2からは、中学校のあるラックス姉妹校で生徒と文通を行い、英作文の書き方や、文化の違いを学びつつ、お互いの距離を縮めていきます。また、帰国後は「ISAプログラム」を実施。これは、日本の大学や大学院に留学している外国人学生と、2日間英語で交流しながら、与えられたテーマについてプレゼンテーションやスピーチを行うものです。そのほかにも、より高いレベルをめざす生徒には、高校進学後も、海外研修や姉妹校への短期留学のチャンスがあります。
英語教育専用校舎「アンビションホール」での授業の様子。ネイティブ教員、日本人教員、アメリカ人大学生インターンによるチーム・ティーチングを行っています
このように、英語を使う機会が豊富に用意されていることで、同校の生徒たちは高い意欲を持って英語学習を続けることができます。その成果の一つが、英検®合格率の高さ。中3の実に7割以上が準2級に合格しているそうです。
「新型コロナウイルス感染症予防のため、残念ながら今年度は海外修学旅行を実施できません。その代わり、『平和』をテーマとした国内修学旅行と、複数回のISAプログラムの実施を予定しています。また、オンライン英会話のスタート時期も早めました。どのような状況でも、使える英語がしっかりと身につくよう、サポートします」(五味先生)
毎年変わる選抜クラスのメンバー
緊張感を持って学習に励む
同校では、「どの生徒も伸びる可能性がある」との考えから、中1の段階では選抜クラスを設けず、全員が同じ授業を受けます。中2からは、英語と数学に限り、定期考査ごとに習熟度別のクラスを編成。中3以降は選抜クラスを設けますが、毎年入れ替えがあるため、生徒たちは適度な緊張感を持ちながら学んでいます。
英会話の授業では、ゲームやプレゼンテーション、スピーチなど多彩なプログラムに取り組みます
また、学習フォローとして、全員参加の放課後講座や指名制の補習を実施。このほかにも、学力レベルに合わせた指導や、各種検定試験の対策などを行っています。「本校の生徒には、高い目標をめざしてチャレンジする気概があります。わたしたちも、生徒が目標を実現できるように、学習体制を整え、きめ細かい指導を行っていきます」と、五味先生は力強く語りました。
感染症という困難のなか、万全の体制を整えて、めざす教育を実践しようという同校の姿勢は、生徒たちの頼もしい支えとなってくれることでしょう。
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。