受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

School Now

(「22年10月号」より転載/22年9月公開)

山手学院
中学校・高等学校

めざす大学へ、そして世界の舞台へ
希望進路の実現をめざす挑戦をサポート

 好調な大学進学実績で注目を集める山手学院中学校・高等学校。現役での合格者が多数を占めるのも特長の一つです。その背景には受験勉強への切り替えがスムーズに進む、きめ細かい学習指導と進路指導に加え、創立時から続く国際教育やキャリア教育の充実があります。変化する社会情勢のなか、国際教育も進化。「めざす大学へ、そして世界の舞台へ」を掲げる同校の教育について、進路指導部長の片山真巨人先生に伺いました。

国公立大学に138名が合格
右肩上がりの躍進が続く


「一人ひとりの実力や適性を見極めて進路指導を行っています」と話す進路指導部長の片山真巨人先生

 難関大学への高い合格実績を誇る山手学院では、今春も東京大学や東京工業大学をはじめとする国公立大学に138名、早慶上理に247名、GMARCHに708名が合格するなど、好調な合格実績を残しました。さらに、私立大学の医学部医学科に14名が合格したほか、国公立大学の医学部医学科には過去最多の7名が合格。右肩上がりの躍進が続きます。

 進路指導の方針は「生徒の希望を最後まで全力でバックアップすること」と言う進路指導部長の片山真巨人先生。大学入学共通テストの難化で波乱があった2022年度入試でしたが、これまでのデータと生徒一人ひとりの実力や適性を見極めた出願を徹底。多くの生徒がひるむことなく第一志望に挑戦し、合格できたと振り返ります。医学部や看護学部志望の生徒には、個別に小論文や面接の指導を行うなど、細かな対策も徹底。合格力向上につなげています。

 こうした実績を支えるのが、充実したカリキュラムときめ細かい学習指導です。なかでも高3の2学期以降の授業は演習に特化したもので、受験本番まで徹底して鍛え上げます。始業前や放課後に学校で自主的に勉強する生徒も多く、いつでも教員が質問に対応するなど、一人ひとりを最後までサポート。進路指導においては、行きたい大学や学部・学科を主体的に選択できるよう、常に最新の情報提供を心がけています。

 生徒たちは高2の後半になると、先生方が何も言わなくとも全員が受験生としての自覚を持つという校風も良い循環を生んでいます。片山先生は「高2までは部活動にも力を注ぐ一方、引退後はすぐに受験勉強にシフトチェンジ。そうした姿勢が浸透しています。切り替えの早さは本校の伝統です」と話します。

半世紀続く海外研修や
充実した授業で英語力を向上

チアリーダー部の中学生「Golden Lions Jr.」が、Winter Cup2022(全国大会)で第1位を獲得!

 「世界を舞台に活躍でき、世界に信頼される人間」の育成を建学の精神に掲げる山手学院は、国際教育に力を入れていることでも知られています。その象徴が創立時から続く「北米研修プログラム」です。これは高2生全員がアメリカ・カナダでの16日間の研修に参加するもの。現地校の授業やホームステイを通じて異文化を体験し、英語力を高めます。また、2002年より中3では、オーストラリアでの7日間の研修を同じく全員参加で実施しています。そのほか、国連世界高校生会議への派遣、シンガポールでのイマージョンプログラムなど多彩なプログラムがあり、コロナ禍では代替プログラムを実施してきました。

 国際教育の柱となる英語の授業は、質・量ともに充実しています。たとえば、中学では週5コマの通常授業に加えて、少人数でネイティブ講師に学ぶ英会話中心の授業を週2コマ実施。中3のオーストラリア研修は、その集大成として位置付けられています。「海外プログラムに参加すると、うまく話せなかったという経験がモチベーションになって、もっと英語を勉強したいと思う生徒が多いですね」と片山先生。現地では2人1組でホームステイし、自分の身の回りのことは自分でする習慣も身につくそうです。

 高2からはリスニングとスピーキングに特化した授業「イングリッシュスキルズ」をオールイングリッシュで行っています。週に5コマの通常授業とイングリッシュスキルズに加え、選択によっては、合計で週に10コマの英語授業を受けることが可能です。また、中2からは毎年全員がGTECを受検。英語力の伸長が具体的なスコアでわかることも、モチベーションを上げる効果を生んでいます。

グローバルリーダー育成に
新たな国際教育がスタート


グローバルリーダープログラムの一つ、エンパワーメントプログラムでは、留学生との議論を通じて国際感覚を養います

 一昨年からは国際教育の一環としてグローバルリーダープログラム(GLP)を導入しました。中3・高1を対象とし、英語力の向上を図るだけでなく、プログラミングやSDGsなどを学ぶ新たな取り組みです。この目的は学力テストでは測れない「非認知能力」を培うこと。さらに、非認知能力のなかでも、特に「対話力」を伸ばすことにあります。「中学生は、コミュニケーション力がまだまだ未熟です。英語力があっても、自分の意見をまとめて発信する力がなければ、吸収できる学びが少なくなってしまいます。対話力は一朝一夕で身につくものではないため、本校では中1から、課題解決に取り組むプログラム『プロジェクトアドベンチャー』などによって対話を深める力を育てています」(片山先生)

 将来への道を模索するキャリア教育では、新たな取り組みをスタートしました。これまで補習が中心だった「土曜講座」に、外部講師による講演会など、進路を考えるきっかけを提供するプログラムが加わりました。「人生設計をしたり、それを修正したりする機会にしたい」と片山先生は抱負を語ります。

 一方、6万㎡もの広大なキャンパスを生かして、クラブ活動も盛んです。中学生の加入率は90%を超え、運動系・文化系合わせて36に上る部があり、必ず自分に合ったものが見つかるとのこと。全国大会常連のチアリーダー部をはじめ、マウンテンバイク部や動物愛護活動に取り組む「ねころ部」など、他校にはない珍しい部も人気です。

 2023年度の中学入試に大きな変更はありません。最後に数学担当の片山先生は、「算数はもちろん、どの教科も基本的な内容をしっかり押さえて勉強してください」とアドバイス。充実した同校の教育環境もぜひ実際に見てほしいと呼び掛けました。

《学校のプロフィール》

山手学院中学校・高等学校

所在地
 〒247-0013 神奈川県横浜市栄区上郷町460
 JR根岸線「港南台」駅より徒歩12分 TEL 045-891-2111
H P www.yamate-gakuin.ac.jp 別ウィンドウが開きます。

《各種行事日程のお知らせ》

学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。
https://www.yamate-gakuin.ac.jp/examinee/j_setsumeikai.html

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