受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

School Now

(「23年6月号」より転載/23年6月公開)

サレジアン国際学園
中学校高等学校

「世界市民」の育成をめざし
時代とともに進化する教育を追求

 2022年4月、星美学園中学校高等学校から現校名に変更し、共学校となってから2年目を迎えたサレジアン国際学園中学校高等学校。21世紀に活躍できる「世界市民」の育成を教育目標に掲げ、世界標準の学びを展開しています。さらなる改革に挑み続ける同校の教育内容と現在の校内の様子について、本科コース推進部部長の尾﨑正靖先生とインターナショナルコース推進部部長の久保敦先生に伺いました。

「心の教育」を土台に
主体的・論理的に考える力を養う

本科コース推進部部長 尾﨑 正靖先生(左)と、
インターナショナルコース推進部部長 久保 敦先生

 サレジアン国際学園中学校高等学校の教育の柱となるのは、生徒の思考を深める「PBL型授業」です。尾﨑先生はその取り組みについて、次のように説明します。「PBL(Project Based Learning)は、単に教えられた知識を覚えるだけではなく、教員が正解のない問いを提示し、相互通行の学習を通して課題解決力を養う授業です。本校では、全教科にPBL型授業を取り入れ、6年間で『考え続ける力』を大きく伸ばしていきます」

 なかでも重視しているのは、これからの社会に不可欠となるサイエンスリテラシーであり、その土台となる理科教育には特に力を入れています。新設のサイエンスラボやリニューアルした生物室・物理室には、大学の研究室レベルの高度な実験機材を備え、“実物に触れて考える”学びによって論理的思考力や探究心を培います。

 また、カトリック女子修道会「サレジアン・シスターズ」を創立母体とする同校では、世界97か国に広がる姉妹校とのネットワークを生かした教育活動が行われています。2024年3月には、以前実施していたフィリピン研修旅行の再開する予定です。同じく3月の「サレジアン・インターナショナル・ウィーク」には、ASEAN諸国の姉妹校と生徒同士が交流する国際的なサミットを開催する計画も進めています。「フィリピンでは、現地の生徒との交流に加えて、子どもたちへの支援などのボランティア活動にも参加します。新たなプログラムに取り組むなかでも、創立当初から受け継いできた聖書に基づく『心の教育』は変わらずに大切にしていきます」と尾﨑先生は話します。

進路を世界へと広げる
新たなサポートプログラムも

ケンブリッジ国際認定校として世界標準の教育を提供。専門性を持ったインターナショナルスタッフが指導します

 同校では、2022年度より、中学にインターナショナル(インター)と本科の2クラス制を導入しました。インターは、英語が堪能な「アドバンスドグループ(AG)」と、意欲があれば入学時の英語力は問わない「スタンダードグループ(SG)」に分かれ、いずれも週10時間の英語の授業を実施します。AGでは、英語・数学・理科・社会の4教科をインターナショナルスタッフ(ICスタッフ)と呼ばれる13名の外国人教員がオールイングリッシュで指導します。4教科を合わせると全授業時間の半分を英語で学ぶことになり、帰国生の保護者からは、「英語力の維持を考えて入学したが、むしろ向上した」という喜びの声も出ているそうです。

 AG、SG混合となるホームルームクラスは、ICスタッフと日本人教員によって運営されます。SGの英語もICスタッフと日本人教員によるチームティーチングで実施し、ほかの教科は日本人教員が担当します。各学年の終了時には、成績を基準にSGからAGへの移動のチャンスがありますが、現在、AGを志望するSGの生徒のために、長期休暇を利用して英語力を強化する「SG Advancement Pathway Program」を準備中とのこと。久保先生は、「AGではケンブリッジ大学国際教育機構の国際教育プログラムに取り組み、海外大学進学にもつながる資格取得をめざします。各教科の専門性を持ったICスタッフをそろえ、教科指導もしっかり行うので、日本の大学も海外大学も視野に入れることができます」と、同校ならではのメリットを強調しました。

多様な価値観を尊重し
生徒の挑戦を支える学びの場に

PBL型授業では単元ごとにトリガークエスチョンを端緒とする探究活動に取り組み、まとめとしてプレゼンテーションを行います

 一方、本科では、各自が興味・関心のあるゼミナールを選び、テーマを決めて探究活動を行う「個人研究」が大きな特色となっています。その前段階として、中1では1年間、研究の基礎となるアカデミックスキルを学び、そのなかでデータサイエンスの知識もしっかりと身につけます。「中2から高2までの4年間、複数学年が同じゼミに所属し、共に学ぶことが本校の個人研究の特徴です。先輩と後輩とが互いに刺激を与え合う化学反応によって、主体的な学びを深めてほしいと考えています」と尾﨑先生は述べました。

 本科にも海外にルーツを持つ生徒が在籍し、学年の約3分の1が国際生という多様性に富んだ同校ですが、2期生には英検®準1級以上を持つ生徒も増え、全体の英語力がレベルアップしました。日常的に廊下から英語での会話が聞こえてきたり、部活中にも英語が飛び交ったりするような国際性にあふれる学校生活のなかで、世界との距離が縮まっています。尾﨑先生は、「相手を気遣うことのできる生徒が集まり、説明会などを通して本校への理解が深まっていると感じます。6年後には、世界で活躍できるサレジアンに成長してくれるでしょう」と、期待を込めて語ります。

 最後に、先生方から受験生に向けて次のようなメッセージが送られました。

 「今年度、広報委員会の副委員長に中1の生徒が選出されました。本校には、手を挙げればさまざまなことにチャレンジできる環境が整っています。ぜひ、本校で自分の可能性を広げてください。やりたいことが決まっていない人も、PBL型授業と個人研究で一緒に学んでいきましょう!」(尾﨑先生)

 「これからはクリエイティビティを持ち、海外に出て人を説得できる力が必要です。中高生の時期に英語力を培い、論理的に考えたことを英語で伝えられるように、本校の教育を日々進化させていきたいと思います」(久保先生)

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

《学校のプロフィール》

サレジアン国際学園中学校高等学校

所在地
 〒115-8524 東京都北区赤羽台4-2-14
 JR「赤羽」駅より徒歩約10分、東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道「赤羽岩淵」駅より徒歩約8分 TEL 03-3976-7551(募集広報部直通)
H P www.salesian.international.seibi.ac.jp 別ウィンドウが開きます。

《各種行事日程のお知らせ》

学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。
www.salesian.international.seibi.ac.jp/admission/j-event/

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