受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

Spotlight

(「22年8月号」より転載/22年7月公開)

香蘭女学校
中等科・高等科

海外研修とオンラインでの国際交流
生徒のニーズに合わせて選択の幅を広げる

 香蘭女学校中等科・高等科は、キリスト教の信仰に基づき、他者との出会いを大切にして、隣人として生きる「有為な女性」の育成をめざしています。国際交流プログラムが充実しており、海外で活躍する卒業生が多いのも特徴です。昨年度と今年度の海外研修について、入試広報室長の桜井千枝先生、海外研修委員長の山崎由里花先生に伺いました。

中等科生は外国の生徒とオンラインで交流
高等科生は英語で社会問題を学びディスカッション

1903年に始まったバザー。いつの時代も他者に寄り添う心を育てます 新型コロナウイルス感染症のため、ここ2年間は海外研修を実施できませんでした。しかし、山崎先生は「この状況だからこそ、できることが広がった」と話します。

 昨年の夏から始めたのは、オンラインによる国際交流プログラム。中2は、英語に親しむことを目的として、ニュージーランドの女子校の生徒と交流しました。Zoomで現地とつないで、お互いの学校生活やプライベートの過ごし方などを英語で話し、画面を通してお気に入りのグッズを見せ合ったりもしました。「現地の学校で選択科目として日本語を学ぶ生徒が参加したため、日本語で会話をする場面もあり、日本の漫画や芸能人の話でも盛り上がっていました」(山崎先生)

 高1・2対象のオンラインプログラムでは、英語をツールとして、あるテーマについて考える研修を実施。昨年の夏は「女性のキャリア教育」、春休みには「世界平和」を取り上げ、グループごとにディスカッションと発表を行いました。「難しいテーマだけど、だからこそやりがいを感じた」「仲間や先生と共に考えることで自分の視野が広がった」「積極的に自分の意見を発信することの楽しさを知った」という感想が寄せられました。桜井先生は、生徒たちの様子をこう振り返ります。「高校生は各自が自宅から参加したのですが、『独りなので何とかしなくては』と必死に英語で話していました。積極的に話している先輩や友だちの姿を見て、刺激にもなったようです」

海外で活躍する卒業生の講演会を実施
今年の夏からはカナダ研修を再開

東急大井町線・池上線「旗の台」駅より徒歩5分の自然に恵まれた環境

 海外で活躍する卒業生による講演会も、オンラインならではの企画です。Zoomでの講演のため、中1~高3の希望者全員が参加することができます。昨年の冬休みには、フランスの大学に勤めている方、スーダンで国際援助に携わっている方などのお話を伺いました。

 一方、海外を訪れる研修も今年度から再開。カナダでの研修は短期(2週間)・中期(5か月)・長期(1年)の3種類があり、香蘭生対象のオリジナルプログラムが用意されています。短期は大学のサマープログラムを受講し、中・長期は現地のキリスト教系の学校に通います。

 「海外研修が再開しても、ニーズがあるのでオンラインも継続していきたい」と語る山崎先生。今年の夏はカナダ研修のみですが、冬休み、春休みには、昨年同様のオンラインプログラムを企画しています。コロナ禍を逆手にとって、生徒が選択できる可能性を広げているのです。

 桜井先生と山崎先生は、受験生に次のようなメッセージを送りました。「人とのつながりを大切にしている学校です。6年間で自分を耕し、肥料や水になってくれる人を引き寄せて、将来への道を開いていく力をつけてください」(桜井先生)

 「香蘭のなかで出会う何かが種をまいて、そこから世界が広がっていく経験ができると思います。さまざまな経験のチャンスがあるので、何か好きなことを持っている人は、ぜひ入学してください」(山崎先生)

《学校のプロフィール》

香蘭女学校中等科・高等科

所在地:〒142-0064 東京都品川区旗の台6-22-21
TEL:03-3786-1136

Information

学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。
https://www.koran.ed.jp/admission/briefing/

ページトップ このページTopへ