受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

Spotlight

(「22年9月号」より転載/22年8月公開)

カリタス女子
中学高等学校

進路希望に合わせて選べる補習が充実
高みをめざす生徒たちをていねいにサポート

 「普遍的な愛を持って人に尽くす」という理念の下、カトリックの精神を基盤に心の教育を実践してきたカリタス女子中学高等学校。近年は、さらなる学力向上をめざしてさまざまな改革を進め、大学合格実績を着実に伸ばしています。一人ひとりの進路希望に応えるきめ細かな取り組みについて、校長の萩原千加子先生にお聞きしました。

ハイレベルな講座が並ぶ「放課後講習」
レベル別の多様な講座から選ぶ「土曜講座」

校舎の中央にある図書館は、ガラス張りの空間で明るく開放的です 同校が「学力向上」を明確に打ち出し、本格的な対策をスタートしたのは2020年度のこと。新型コロナウイルス感染症の影響で、臨時休校から始まるという異例の事態でしたが、「学びを止めてはいけない」と、4月10日からZoomを利用したオンライン授業を開始しました。

 7月から学校での授業が再開すると、補習として「放課後講習」を開設。主な対象は高校生で、難関大学進学をめざし、ハイレベルな講座をそろえているのが特徴です。「その象徴といえるのが、数学の『難関大学入試問題添削講座』です。東大・東工大・一橋大などをめざす生徒を、学校としてフォローしていくという姿勢を示すことに、大きな意味があったと思います」(萩原先生)

 また、学校推薦型選抜での受験を希望する生徒も多いことから、志望理由書対策と面接対策の講座も設置。面接では、大学や学部・学科によって質問の内容が異なりますが、この講座で過去の出題例に基づいた練習を積むことができます。その成果として、今年の春、上智大学に進学した11名のうち、10名が学校推薦型選抜で合格し、推薦では全員合格という実績を残しました。

 以前から開設していた「土曜講座」も、学力向上を目的として2020年度に再編しました。仏検・英検®・数検の対策講座、英語のディベートやプレゼンテーションを行う講座、現代文の読解力養成講座などが設けられています。萩原先生は「学年はオープンにしているので、中学生でも高校レベルの講座に参加できます。高校生でも苦手な場合は中学レベルの講座を受講するなど、自分に必要なものを選ぶことができ、学年の枠を超えてお互いに刺激を受けられます」と、メリットを説明します。

 2020年度以降、土曜講座の参加者は大幅に増え、仏検・英検®️・数検の受検者も年々増加しています。この春の卒業生は、65%が仏検・英検®2級、24%が準1級を取得。1級取得者も5名いましたが、そのうち帰国生は1名のみでした。

情報を共有し、継続的な進路指導の体制に
学校全体で学びに向かう姿勢を確立

2020年度より制服が新しくなりました。バリエーションが豊富なので、生徒たちは着こなしを楽しんでいます

 2021年度には、進路指導のさらなる充実を図るため、高3の教員をこれまでの8人から10人体制に変更しました。高3の教員の学年会には、学習進路指導部の主事も参加し、積極的に入試の情報を発信。生徒一人ひとりに継続的に進路指導ができる環境を整えました。

 「夜まで学校で勉強したい」という生徒の声から生まれた自習室は、2020年度から中学生も利用可能に。さらに2021年度からは、卒業生のチューターが常駐するようになり、学習の質問や進路の相談に対応しています。

 萩原先生は、この2年間を振り返り、「『高いところをめざす』という意識を明確にしたことが、上位層の生徒にはもちろん、学校全体にも良い影響を与え、学びに向かう姿勢が確立されてきました」と言います。そして、「子どもたちの能力は天井知らずに上がっていきます。わたしたちは限界を定めることなく、挑戦する姿勢を応援し続けていきます」と力強く語りました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

《学校のプロフィール》

カリタス女子中学高等学校

所在地:〒214-0012 神奈川県川崎市多摩区中野島4-6-1
TEL:044-911-4656

Information

学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。
https://www.caritas.ed.jp/admission/event/

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