受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

市川中学校 ●7月15日(月・祝)

三つの教育の理念を基盤に、国際的なリーダーを育てる

 首都圏屈指の進学校として知られる市川中学校は、生徒の思考力を育てる体系的な授業を多く行うのが特徴で、高校は文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定も受けています。この日の説明会では、6年生を対象とした全3コマの体験授業を同時開催。子どもたちは六つのクラスに分かれ、理科実験などに挑戦しました。

 保護者向けの説明会では、校長の小川暢久先生があいさつに立ち、「本校は10年前に共学化を果たしていますが、教育理念は男子校時代とまったく変わりません」と述べ、三つの教育理念について説明しました。

 一つ目は「独自無双の人間観」で、これは生徒の個性を尊重するという意味があります。二つ目の「よく見れば精神」は、松尾芭蕉の句「よく見れば なずな花咲く 垣根かな」になぞらえたもので、生徒一人ひとりをよく見て、適切に指導するという教職員の決意が込められています。そして、三つ目の「第三教育」は自学自習を示すもの。同校では、家庭で親から受ける「第一教育」、学校で教師から受ける「第二教育」に対して、能動的にみずから学ぶことを「第三教育」と定義し、生涯にわたって続けるべき習慣として重要視しているのです。

 この三つの理念を基盤に、進学指導にも力を入れており、その結果、今春には「東大合格者数2桁」という目標を達成。その一方で、受験だけの学習にとらわれるのではなく、生徒を「国際的に活躍できるリーダー」に育てるため、人間力の向上にもつながる多彩なプログラムを用意しています。

 特別講義や道徳の授業のほか、国際教育にも熱心に取り組み、2013年度からは中学の修学旅行の行き先を奈良・京都からシンガポールに変えました。また、海外の姉妹校との交流や語学研修なども充実しているうえ、ユネスコスクールにも加盟するなど、世界の風に触れる機会が増えています。さらに教員の指導力の強化にも気を配り、生徒の成長の下支えをしています。

 最後に小川先生は、これまでの卒業生の数が3万4000人を超えたことを報告。「多くのOB・OGが在校生のキャリア教育などにも協力してくれています。ぜひ皆さんも学園ネットワークに加わってください」と締めくくりました。

高い教養を身につけて、それぞれが夢の実現をめざす

 続いて、学校生活の紹介がありました。最大のポイントは、教科横断型、討論・発表型の授業の存在です。たとえば、中2では合唱祭の課題曲の作詞に挑戦し、高校では人文学と社会科学の古典について語り合う「市川アカデメイア」などの特別講義も実施。こうした環境のなかで、生徒は高い教養を身につけ、東大から東京芸大まで、希望の進路の実現に向かって努力を重ねています。

 中学入試については、教科ごとのアドバイスもありました。国語は今春、試験時間が40分から50分に延びましたが、2014年度もこれが継続されます。漢字問題は「とめ・はね」まで見るとのこと。算数も、同様に試験時間が40分から50分になりましたが、平均点が上昇していることから、難易度を少し上げてバランスを取る予定です。社会は同校のアウトプット型の授業に合わせ、記述問題を五つ出題。理科は細部にも目を向けられる人材を見いだすため、観察力が必要な問題も出題されます。

 説明会終了後、保護者の方は、体験授業が行われている各教室に移動。子どもたちは主要5教科のうちの三つを選んで順番に体験していきます。保護者が見守るなか、楽しそうに先生の話に聞き入っていました。


理科の実験では、塩酸と水酸化ナトリウムを使って中和反応を観察しました
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