受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

SCHOOL LIVE! スクールライブ!

(2016年08月公開)

山脇学園中学校・高等学校/1年間にわたって高度な研究に挑戦
中3「科学研究チャレンジプログラム」

 2009年から学校改革「山脇ルネサンス」を開始し、21世紀にふさわしい「最高品質の施設」で「最高水準の教育」を実践する山脇学園中学校・高等学校。めざしているのは「国際社会で生き生きと活躍する女性」「高度理系専門職として働く女性」の育成です。その実現に向けて、英語教育と理科教育の場である「イングリッシュアイランド(EI)」と「サイエンスアイランド(SI)」では、さまざまな教育プログラムが展開されています。今回はその一つである、中3での「科学研究チャレンジプログラム」について紹介します。

学びたいという熱意を重視した 1年間のチャレンジプログラム

科学研究チャレンジプログラムの参加者54名で「西表野生生物調査隊」を編成。現地では2班に分かれて野生生物の調査活動を行います  2011年に誕生した「サイエンスアイランド(SI)」は、科学的探究心を育むことを目的とした広大なエリア。各分野の実験室、顕微鏡観察室、プレゼンテーションルーム、屋外実験場のほか、大学レベルの実験機材をそろえた「生命科学系継続研究室」と「科学技術系継続研究室」も設置するなど、中高の施設とは思えないような恵まれた環境が整っています。中3で実施している希望制の「科学研究チャレンジプログラム」では、この二つの継続研究室を使用し、1年間にわたって、放課後や昼休みに高度な研究活動に取り組みます。

 科学研究チャレンジプログラムがスタートしたのは2013年。今年で4年目を迎えます。「初年度は40名でスタートしましたが、年々希望者が増え、今年は54名が参加しています。選考においては、何よりも学びたいという熱意と志を重視。放課後に活動するため、ほかの学習活動や部活との両立などを考慮しながら、できるだけ希望をかなえるようにしています」と、サイエンスアイランド・マネージャーの小高暢子先生は説明します。

 5月に「西表野生生物調査隊」として現地で野生生物の調査研究活動ができるのも、このプログラムの魅力です。昨年から、琉球大学熱帯生物圏研究センターと東海大学沖縄地域研究センターの先生に支援を受け、より学術的な活動も可能になりました。「ジャングルの中を歩いたり、カヌーで移動したり、シュノーケリングをしたりしながら、5泊6日の日程で調査活動を行います。現地での生き物との出会いや発見は、生徒たちにとって宝物のようなもの」と小高先生。持ち帰ってきた写真やデータは、パソコンや地図作成ソフトなどを使って整理し、オープンキャンパスや山脇祭(文化祭)でも発表しています。

SIの屋外実験場で土壌調査を行うチーム。国立科学博物館附属自然教育園に出掛けて土壌採取を行うこともあり、その活動は校外に拡大しています 寒天培地を用いて、花粉管が伸長するメカニズムを研究するチーム。糖の種類や濃度、花の種類などを変えながら、地道に研究を重ねています PC研究グループでは、東海大学推奨のプログラミングソフト「Squeak」を使ってゲームを作成。まずはキャラクター作りや素材集めから始めます
興味のある研究テーマを選択し、 チームで生徒が主体的に活動

琉球大学熱帯生物圏研究センターの先生による指導の下、「マングローブ胎生種子の発芽・発根における種の特性の研究」を行うマングローブチーム ヌマエビとは別に、メダカの色覚について研究するチームもあります。水槽に青と黄の色テープを貼って、どちらに集まるかを観察します  小高先生は、「西表島での経験は、その後の継続研究へのモチベーションにもつながっている」と言います。実際にどのような研究が行われているのでしょう。放課後、SIの生命科学系継続研究室では、「マングローブ」「ヌマエビ」「花粉管」「ミドリムシ」などをテーマに、生物系の10チームが、それぞれ実験や観察を進めていました。たとえば、マングローブチームが行っているのは、西表島に自生する三つのマングローブ樹種の室内栽培実験。西表島から持ち帰ったマングローブを異なる栽培条件の下で育て、それぞれの成長差をデータ化しています。ヌマエビチームが研究しているのは、ヌマエビの色覚と体色について。プラスチックバットに赤や黒の色テープを貼って、どちらの色をヌマエビが好むのかインターバル撮影という手法で追跡したり、食用色素で染めた餌を与えることでヌマエビの体色がどのように変化するのか調べたりしています。

 一方、科学技術系継続研究室では、PCの組み立てやプログラミングを学ぶPC研究グループと、水中および土中を観察するためのロボットの製作を進めているロボット研究グループが活動。「基本的なスキルを教える以外は、なるべく教員が口を出さないようにしています。自分たちで考え、取り組むという姿勢が大切だからです」と小高先生が言うように、各チームともメンバー同士が相談しながら、主体的に取り組んでいます。

 SIの屋外実験場も大いに活用されています。研究で使うヌマエビやメダカは屋外実験場内の実験池で繁殖させたもの。また、屋外実験場は生物系の土壌チームの主な活動エリアでもあり、首都大学東京の先生の指導を受けながら、土中カメラで土壌調査を行っています。

 こうした活動が評価され、昨年度から、三つの研究活動が科学技術振興機構(JST)の「中高生の科学研究実践活動推進プログラム」に採択。マングローブチーム、土壌チーム、ロボットチームが参加し、JSTからの助成と大学研究室の支援を受けながら、より発展的な研究にもチャレンジしています。

 1年間、こつこつ積み上げた研究の成果を年度末の研究発表会で発表し、「YAMAWAKI JUNIOR SCIENTIST認定証」の授与を受けてこのプログラムは修了となりますが、高校生になっても引き続きクラブ活動内で研究を継続したり、先輩の研究を次の学年が受け継いだりして、途切れることなく続いているものも少なくありません。「SIの誕生以来、研究者や医師など理系の高度専門職への夢を抱く生徒が増えている」とのことで、SIを活用したプログラムが、理系のスペシャリストをめざす志と、それにふさわしい資質を育んでいるといえるでしょう。

ロボット研究グループは3チームに分かれて活動。西表野生生物調査隊用の水中ロボットや、土壌チーム用の土中ロボットの開発を行うなど、他の研究ともリンクしています SIの屋外実験場には水田や畑、実験池などがあり、実験池ではヌマエビやメダカなどが繁殖。実験で使う生物や植物の宝庫です ヌマエビの体色の変化をスケッチしながらしっかり観察します。「地道に観察することは研究の基本であり、中学生でもできること」と小高先生

《学校のプロフィール》

山脇学園中学校・高等学校

●所在地 〒107-8371 ‌東京都港区赤坂4-10-36
●交 通 地下鉄各線「赤坂見附」駅より徒歩5分、「赤坂」「青山一丁目」駅より徒歩7分、「永田町」「溜池山王」駅より徒歩10分
●電 話 03-3568-2554(入試ホットライン)
●H P http://www.yamawaki.ed.jp 別ウィンドウが開きます。

《2016年度 各種行事日程のお知らせ》

●入試&学校説明会(要予約)
10月15日(土) 9:00~
11月12日(土) 9:00~
12月17日(土) 9:00~
  1月14日(土) 9:00~
●ナイト説明会(要予約)

  9月21日(水)18:00~

●夏休み学校説明会(要予約)
  8月27日(土) 9:15~
●体育祭

10月 9日(日) 8:45~15:00
※雨天順延

●山脇祭(文化祭)

10月29日(土) 9:10~15:30
10月30日(日) 9:10~14:00

※両日ともミニ学校説明会を午前中に2回実施


◎学校関連リンク◎

  •  鷗友学園ブログ「鷗友徒然草」〜鷗友学園の日々をご紹介〜
  • 国公立・医学部への最短距離は? 栄東へ

◎人気コンテンツ◎

  • 2017年度中学入試/サピックス小学部第27期生 受験体験記
  • 2017年度中学入試/サピックス小学部第27期生 親子で歩んだ 受験の軌跡
  • 2016 中学入試特集 *入試結果 *入試動向 *受験ドキュメント
  • 2016年度 SAPIX主催 学校説明会レポート《170校のレポートを公開中!》
  • 学校検索/2017スクールデータ公開中
  • 「2017年度入試」出題のポイントと留意点
  • 手軽に作れてからだにやさしい/まんてん塾ごはん:今月のレシピ公開中!

ご注意

コンテンツへのリンクで  のアイコンは、PDFです。表示には Adobe Reader が必要となります。
Adobe Readerのダウンロードは、こちらからどうぞ。↓
Get Adobe Reader

ページトップ このページTopへ