受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(2016年12月公開)

甲陽学院中学校 音楽と展覧の会 11月3日(木・祝)

音楽会のみ別の日に開催 例年とは違う雰囲気に

校舎入り口では、生徒が来校者一人ひとりにパンフレットを配布

 澄み切った秋晴れとなった文化の日、甲陽学院中学校の「音楽と展覧の会」が開催されました。同校は中高一貫校ですが、中学と高校が離れた場所にあり、学校行事もそれぞれ別々に行われています。この「音楽と展覧の会」も中学の生徒だけで実行委員会を立ち上げ、予算の設定から企画・運営までを担当。パンフレットの配布や展示の案内など、生徒たちが主体となって活躍する姿を各所で見ることができました。

 この行事では例年、講堂で音楽会が、そして教室などで展覧会が行われていますが、来年の創立百周年に向けて、現在、講堂が建て替え中(2017年3月竣工予定)です。そのため、先に音楽会のみ10月31日に西宮市民会館アミティホールにて開催され、この日は音楽会以外の催しが行われました。例年とは違う変則的な「音楽と展覧の会」でしたが、その分、例年にも増して、力の入った内容でした。

「光庭」に飾られたモニュメントの「デロリアン」。立ち止まって写真を撮る人も多くいました  校内に入ってまず目に飛び込んできたのは、1階の「光庭」と呼ばれる吹き抜け部分に置かれた手作りのモニュメントです。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場する、過去・未来を自在に行き来する車型のタイムマシン「デロリアン」です。映画のワンシーンを想起させるような白い建物や標識なども飾られていました。今年のテーマ「翔」は、未来へ向かって、さらなる高みをめざして「翔ける」という思いが込められているそうですが、そんな思いを形にした、楽しいモニュメントです。その隣には、毎年恒例のスタンプラリーの受付があり、多くの来場者でにぎわっていました。

生徒たちの日ごろの 様子がよくわかる展示

中3によるダンボールの船の1/5モデル。個性豊かなデザインが多く見られました 最初に向かったのは、西校舎2階の体育館で行われていた体育部会によるアトラクションです。これは小学生以下を対象にした、さまざまなゲームを体験できる催しで、サッカーボールを蹴ってペットボトルを倒したり、ボールを投げて的に当てたり、さらには剣道の面の上に風船を置き、それを竹刀でたたいて割ったりするといった、趣向を凝らしたゲームがたくさん行われていました。中央には各ゲームでの最高得点が掲示されており、それを見た子どもたちはやる気満々。長い行列ができた人気ゲームもあり、楽しそうに遊ぶ子どもたちを「がんばれ」と笑顔で応援して盛り上げる生徒たちの姿が印象的でした。

 一方、1階では中1から中3までの美術作品が展示されていました。中1はドットを使った絵、中2はモザイク画、中3は点描画です。学年が上がるにつれて、技術と表現力が豊かになる様子がよくわかる展示でした。また中3による、5分の1サイズのダンボール製の「船」も展示されていました。この模型をもとに作った、人が1人乗れるほどのダンボール船は、実際に近所を流れる夙川に浮かべたそうです。生徒がそれをこいでいる様子の写真も展示され、生徒たちが日々楽しみながら学んでいることがうかがえました。

体育館で行われていた、竹刀で面の上に置いた風船を割るゲーム ガラスブロックや窓を使ったさまざまな装飾が。イベントを盛り上げます 折り紙の折り方を解説した展示。ロケットや人工衛星などの折り方が詳しく紹介されていました

体験できて楽しめる 参加型の催しは大人気!

生物部の展示では、実験内容を張り出し、白衣を着た生徒が解説。顕微鏡をのぞいて実験の一端に触れることもできます 見学者が部屋に入り切れないほど人気だったのは、東校舎の階段教室で行われた生物部による解剖と、化学部による演示実験です。生物部の解剖では、中1の部員たちが実際にネズミ、カエル、ニワトリ、イカのからだの仕組みを明らかにしました。中1とは思えない鮮やかな手さばきで解剖を行う姿がスクリーンに映し出され、小学生はもちろん、大人も興味津々といった様子で見学していました。

階段教室での演示実験は立ち見が出るほどの人気  化学部は、アンモニアの噴水や炎色反応などの実験を行いました。なかでも炎色反応の実験は、塩化バリウムや塩化ナトリウムなどの水溶液を霧吹きでバーナーに吹きかけると、炎の色が変わるという、見た目にも楽しいもの。炎の色が黄緑色や黄色など、鮮やかな色に変わるごとに、子どもたちからは驚きの声が上がっていました。なぜ色が変わるのかも、生徒たちがわかりやすくていねいに解説しており、メモを取りながら話を聞く子どもの姿もありました。

 物理部員による手作りのホバークラフトのデモンストレーションも、人気を集めていたものの一つです。人が1人座れる椅子の両脇にはボタンがあり、右折する際には右のボタンを、左折する際には左のボタンを押します。空気を吐き出す大きな音を立てながら、滑らかに廊下を進む乗り物を、子どもたちは興味深そうに見ていました。

顔を出せば甲陽学院中の生徒になれる、楽しい顔出しパネル  ほかにも、社会Ⅱ部(鉄道研究部)ではNゲージのジオラマを展示しています。1年近くかけて準備したというジオラマは迫力満点で、多くの鉄道ファンが見入っていました。また、過去最大という直径2メートルの大きさのプラネタリウムを製作したのは天文部。子どもたちは列を作って順番待ちをし、手作りの星空を楽しんでいました。

 甲陽学院中の「1日生徒証」が作れるコーナーでは、その場で写真を撮影して、パソコンで合成。すぐに受け取ることができます。受験を考えている小学生と保護者にとっては、「甲陽学院に入りたい」という気持ちをさらに強くし、勉強へのモチベーションを向上させる良い機会になったことでしょう。

 ほとんどの展示でクイズが実施されており、思いがこもった手作りの部誌を配っていたところもありました。このように、来校者を楽しませる工夫が随所に感じられた今年の「音楽と展覧の会」。生徒一人ひとりが積極的に行事に参加し、この催しを盛り上げようとする意気込みを感じることができました。

鉄道ファンを夢中にさせた、Nゲージのジオラマ 物理部員の手作りのホバークラフト。今年は椅子の座り心地も良くしたそうです 天文部のプラネタリウムは、子どもたちに大人気でした

ページトップ このページTopへ