受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

School Now

(「17年8月号」より転載/17年7月公開)

School Now 国府台女子学院中学部・高等部/図書館で育む論理的思考力と発信力
新科目「情報リテラシー」がスタート

 国府台女子学院中学部・高等部は、1926(大正15)年の創立以来、仏教精神を礎に、千葉県内の女子教育をリードしてきました。その先進的な取り組みは進学実績にも反映され、今春の卒業生の91.5%が現役で4年制大学に進学しています。さらに今年度からは、図書館を活用した新科目「情報リテラシー」がスタート。この科目の狙いや、図書館がもたらす影響などについて、中学部副学院長の平田慎太郎先生と司書教諭の多田明子先生にお話を伺いました。

校舎は「まず図書館ありき」 気軽に利用できる明るい空間

 同校の図書館は、中・高校舎棟の正面エントランスを入ってすぐのところに位置しています。2011年に竣工した新校舎のコンセプトは、「まず図書館ありき」。広さは体育館とほぼ同じで、蔵書は5万冊以上、スタンドパソコンが5台、ノートパソコンは44台備えられています。ガラス張りの入り口からは館内の様子がよく見えるため、いつでも気軽に入ることができ、生徒たちの憩いの場ともなっています。

「本の世界へ」は、先生方がお薦めの本を生徒に紹介する小冊子。中学部の新入生に配布されます

 図書館を活用した授業としては、昨年度までは50年以上の歴史を持つ「読書指導」が、中1・2で週に1時間行われていました。その科目が今年度の中1生からは「情報リテラシー」として、新しく生まれ変わりました。

 なぜ図書館を活用した授業を取り入れるのか。平田先生は次のように話します。「今、社会で求められているのは、論理的に考え、自分の考えを発表する力です。『情報リテラシー』では、その力を中学生のうちから伸ばすことを目標としています。また、大学入試でもAO入試など小論文が必要な入試が増えているので、この授業では自分で小論文を組み立てられるようになることをめざしています」

調べたことを発信し、自分の意見を表現する「情報リテラシー」

図書館のいちばん奥にある「本の壁の部屋」。巻物などの貴重な本を手に取って見ることができます

 これまでと大きく変わった点は、「読書指導」が国語のなかの一科目だったのに対して、「情報リテラシー」は総合学習の一環として行われる授業だということ。多田先生は、「国語のなかの科目では、読解や表現することが中心になりますが、『情報リテラシー』では、さらに広い視野でさまざまなテーマについて調べ、発表することになります。生徒が自分の得意分野を生かすことができ、教員から見て、また生徒同士で、その生徒の良い点を評価することにつながります」と説明します。

 「情報リテラシー」の授業は、中1〜3で週に1時間行います。まず中1の1学期は、図書館の利用のしかたを「利用案内」のパンフレットを使って説明し、どんなことができるのかを生徒に教えます。本の分類法や端末での資料の探し方を学ぶと、必要な本をスムーズに探し出せるようになります。授業を通じて図書館を身近なものと感じ、ふだんから足を運んでもらうようにすることも目的です。

 中1の2学期には、本や雑誌、新聞、インターネットといったメディアの違いを学習する予定です。さらに中2では、自分の経験を作文で表現したり、本を読んで紹介したりして、読解力、表現力を磨きます。最終的に中3では、「自分でテーマを設定してそれについて調べ、レポートにまとめて発表し、評価し合う」ところまでできるようなカリキュラムが組まれています。

 同時に「クリティカル・シンキング」の教材を用いて、物事を多角的にとらえ、考えを表現できる力を養います。「グループで話し合いをすると、最初は誰も意見を言わず黙り込んでしまうこともあります。しかし、経験を積むことで、自分をうまくアピールして、ほかの人と交渉できる力をつけたいと考えています」(多田先生)

 話し合ったことは、必ずみんなの前で発表します。誤解のないように相手に自分の意見を伝える力は、社会に出てから必要なもの。中学生から授業でこのような経験を重ねていくことが、将来に生きる力となります。

 授業は多田先生と国語担当の先生の2人のチームティーチングで進められます。グループで話し合いをするときでも先生の目が届きやすく、生徒は安心感を持って授業に臨めます。また、2人の先生が違った切り口で問い掛けることで、生徒がより多角的な視点を持って考えることができます。多田先生は、「今後は各科目の先生とも連携をとり、先生の趣味なども含めた幅広いテーマを扱いたいと思っています」と意気込みを語ります。

文章ことばを大切にして さまざまな形で個性を発揮

 「本校では、ふだんから文章ことばを大切にしています」と平田先生。日直当番は「生活記録ノート」に文章を書いて担任に提出し、先生もコメントやアドバイスを書いて生徒に返します。夏休みには読書感想文が課題となっており、行事の後にも感想文を書いて提出するなど、文章を書く機会を多く設けています。今後は外部の模試を利用して、作文の添削を行っていくとのこと。多田先生は、「自分のことをまったく知らない人に、作文に書いた思いがどのように伝わるのかということを生徒に経験してほしい」と話します。


図書館は1階のエントランスホールを入るとすぐ見えます。学校行事の際には、保護者の方も利用できます

 昨年度は文学部の高2生が、「全国高等学校ビブリオバトル2016」に出場し、関東甲信越大会で準優勝という成績を収めました。自分の好きな本について熱く語り、聞いている人に「読んでみたい」と思ってもらえるように伝えることは、プレゼンテーション能力の向上にもつながります。「ビブリオバトル」には、今後も継続的に取り組んでいきたいと考えているそうです。

 生徒に自分自身のさまざまな個性や可能性を発見させ、将来に影響を与えるような出会いの場ともなる図書館。最後に多田先生は、図書館への思いを次のように語りました。「本は人生を豊かにしてくれるものです。何か迷ったことがあったら、図書館に行けば解決のヒントが見つかるかもしれません。これからも司書教諭として、『正しく上手に図書館を利用できる人』を育てていきたいと思っています」

《学校のプロフィール》

国府台女子学院中学部・高等部

所在地
 〒272-8567 千葉県市川市菅野3-24-1
 JR総武線「市川」駅より徒歩12分、京成本線「市川真間」駅より徒歩5分
TEL 047-322-7770(中学部)
H P http://www.konodai-gs.ac.jp 別ウィンドウが開きます。

《各種行事日程のお知らせ》

中学部学校説明会
  9月  9日(土)10:30〜
中学部入試説明会
10月21日(土)10:30〜
11月18日(土)10:30〜
学校見学会(要予約) 各日とも10:00~
  8月25日(金)・26日(土)
  9月16日(土)
10月  7日(土)
11月11日(土)・25日(土)
12月  2日(土)
学院祭(文化祭)
  9月30日(土)  9:00〜15:00
10月  1日(日)  9:00〜14:30

※学院祭中にミニ学校説明会を開催

  9月30日(土)10:00〜、14:00〜
10月  1日(日)10:00〜

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