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学校説明会レポート
駒場東邦中学校
2023年6月11日(日)
「自主独立の気概」「科学的精神」で
根拠を持った体系的な考え方を培う
駒場東邦中学校・高等学校は、政財界や医学界など、さまざまな分野で活躍する人材を輩出する首都圏有数の男子進学校です。2023年春の東京大学への合格者総数は72名(現役55名)で、このうち理科三類は5名全員が現役生でした。
説明会であいさつに立った校長の小家一彦先生は、東邦大学理事長・額田豊博士と、都立日比谷高校の校長を務めた菊地龍道先生とによって1957年に設立された同校の沿革を紹介しました。そのうえで、「本校では『自主独立の気概』と『科学的精神』を養うよう、生徒たちに説いてきました。自然科学のみならず、人文科学においても『科学的な精神』、すなわち根拠を持った体系的な考え方で身の回りの現象をとらえなければなりません。そうすれば、世界のなかで独立した一個人として立つことができると考えています」と語りました。
続いて、駒東生に受け継がれる「駒東の3F精神」について説明しました。これは第2代校長の高山政雄先生が提唱した「Fighting spirit」「Fair play」「Friendship」の三つの「F」で、現在でも学校生活のさまざまな場面で取り交わされ、生徒相互の信頼の基盤となっていることばです。
また、同校では、創立以来実践している探究学習を日々の授業の根幹に据え、生徒がみずから考え、みずから行動する姿勢を重視しています。授業では、調べ学習・討論・発表・論文作成などの機会も多く、行事や課外学習と有機的につながっていることが紹介されました。
本物に触れる学びを重視
「体力・知識・心」を育てる
続いて、中学教頭の田子久弥先生が、映像を交えながら実際の学校生活について話しました。中高6年間のカリキュラムは有機的・系統的に学べるよう編成されているのが特徴です。中1・2の理科実験・英語・技術では、クラスを分割して少人数での授業を行い、実習を重視したきめ細かい指導が行われています。国語・数学・英語については、高2までに高校の学習内容を学び終え、高3からは演習が中心となります。理科実験室は9室あり、光学顕微鏡は生徒1人が1台ずつ使用できるよう備品を整えています。
校外学習は「本物に触れる」がテーマで、中1は霧ヶ峰林間学校に行き、中2は鎌倉見学を経験します。中3の奈良・京都研究旅行は、中学の学びの集大成として文献調査と現地調査を行ったうえで、1年近くかけて論文を作成します。
学校行事も多彩です。体育祭は6学年を縦割りにした4色のチームに分かれて競い、優勝をめざします。色はクラスとは関係なく赤・白・青・黄の4色のいずれかに決まり、卒業するまでその色に属します。文化祭も生徒主体で運営され、多彩な展示と生徒によるギャラリートークを楽しみに、大勢の来場者でにぎわいます。また、ロングホームルームの時間や放課後などにも、学年単位で工夫を凝らした企画が頻繁に実施されています。
部活動も活発で、なかには全国レベルで活躍するクラブもあります。時間をやり繰りしつつ複数のクラブで活動している生徒も多いようです。田子先生は「伸び伸びとやりたいことに取り組める環境が整っていることが、本校の魅力です」と結びました。
開校60周年の節目を経て、教育環境の整備が進められ、今年4月には食堂がリニューアルオープンしました
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