受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

横浜富士見丘学園中学校

2025年6月30日(月)

「Academic」と「Global」の二本柱で、海外大学を含めた多彩な進路を実現

 1923年に創立された日の出女学校を前身とする横浜富士見丘学園中学校・高等学校は、「真の教育は魂の教育である」という建学の精神の下、「敬愛・誠実・自主」を校訓に掲げ、バランスの取れた人間教育を行っています。長きにわたり女子校としての歴史を歩んできましたが、2019年に共学化しました。昨年度から新たな校長と副校長を迎え、時代の変化に合わせた教育改革を進めています。

 この日の説明会は、サピックス小学部横浜校で行われました。理事長・校長の永川尚文先生は、「本校の教育目標は『国際教養人の育成』です」と述べ、それを支える「Academic」と「Global」の二本柱について紹介しました。

 まず、「Academic」で力を入れているのが、確かな学力を身につけるための多彩な学習支援です。たとえば、中1・2の2年間は学習記録ノート「あしあと」を活用し、学習習慣の定着を図るとともに、教員との交換日記のようなやりとりを通じて信頼関係を深めています。また、放課後学習支援センター「TERAKOYA」では、全学年を対象に週3回、チューターによる質疑応答や指名講習を実施します。さらに、発展的な学びを希望する生徒には校内予備校「Success塾」を開設しています。高校生対象の「大学入学共通テスト対策講座」や、中学生から受講可能な「英検®対策講座」も行われ、生徒たちの学習意欲を後押ししています。

 同校が重視しているのは、教科学習だけではありません。たとえば、中1~3対象の「FLAP(Fujimigaoka Liberal Arts Program)」では、ヴァイオリン・油絵・礼法・ドローン・金融などの講座があり、幅広いジャンルの文化・教養に触れる機会となっています。さらに、今年度からは新たに希望制の「K-School」がスタートしました。これは、K-POPダンスや韓国語を外部講師から学べるプログラムで、とりわけ韓国語講座については「保護者の方にも参加していただけるよう検討している」と永川先生は今後の展望を語りました。

 もう一つの柱である「Global」では、「国際教養人」にふさわしい語学力や国際感覚を磨くさまざまなプログラムを実践しています。中3全員が参加する8日間の「オーストラリア海外研修」のほか、「オーストラリア短期留学」(中3~高2対象)や「セブ島英語研修」(中1~高2対象)など希望制のプログラムも充実しています。

 こうした国際交流の延長線上にあるのが、昨年度から始まった「海外大学指定校推薦制度」です。これは英語スコアと学業成績によって、世界7か国にある80校の提携大学に入学する権利が与えられるというものです。実際に、2024年度の卒業生1名がこの制度を活用してイギリスのリーズ大学に合格しています。

 このように、海外大学も進学先の一つとして検討できるよう、同校では、中学卒業時までに英検®準2級、高1で英検®2級、高2でIELTS®6.0(英検®準1級相当)を取得することを目標にしています。そのため「Success塾」での英検®対策に加え、放課後に週2コマの「IELTS®講座」も開講しており、現在は約30人が受講しているそうです。IELTS®のスコアが高ければ国内大学入試でも有利になるため、生徒の関心も高まっています。

 最後に、副校長の佐藤康先生が登壇し、自身の教員経験を振り返ったうえで、「実際に本校を見ていただくと、趣のある校舎、活気ある生徒たちの雰囲気など、魅力を感じられる部分がたくさんあると思います。校長もわたしも、今の学校を『より良い形に変えていこう』という強い意志で改革に取り組んでいます。ぜひ、説明会や文化祭に足を運んでいただければ幸いです」と締めくくりました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

 このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。

イメージ写真 港横浜にふさわしい瀟洒(しょうしゃ)な煉瓦(れんが)づくりの外観に木製の床や壁の校舎。全面人工芝のグラウンドなど運動設備も充実しています

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