受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

大阪桐蔭中学校

2025年8月29日(金)

授業時間数を多めに確保して
より理解を深める学びを提供

 大阪桐蔭中学校高等学校は、大阪府大東市にある男女共学の中高一貫校です。大阪の中心部からは離れた場所にありますが、学習やクラブ活動を充実させるための十分な設備を備えており、学習に集中できる環境が整っています。

 2025年度には、従来の英数選抜(ES)コースと英数(E)コースに加え、新たにプロシード(PR)コースが設置されました。東京大学や京都大学などの難関国公立大学や海外大学をめざす進学特化型プレミアムコースですが、「いわゆる特進コースとは違う」と渉外主任の稲垣慶典先生は説明します。「授業の進度は他コースと変わりません。積極的に探究型教育を実施したり、ネイティブ教員とかかわる学びを行ったりと、新しい学びをどんどん体験できるコースとなっています」

 同校では、全コースともに中2の終わりまでに中学の学習範囲を修了します。それを実現しているのが、週39コマという多めの授業時間です。「土曜日も午後まで授業があり、夏休みなどの長期休暇も短いです。その代わり、時間に余裕を持ってじっくりと授業を行えるため、内容理解をより深められます」と稲垣先生は説明します。校内での学びを充実させた成果として、予備校に通う生徒は10%以下と低いなかで、大学合格実績は大きな飛躍を遂げています。京都大学への合格者数は2024年度の30名から46名に増加し、難関国立10大学への合格者数も280名中113名というすばらしい結果を残しました。

全53講座から好きなものを選択
生徒の知的好奇心を育む

 特徴的な学びは「プロジェクトワーク」と呼ばれる体験型学習です。毎週月曜の7限目に、全53の講座から興味のあるものを選び、コースに関係なく中1から高2までが共に学びます。経済学入門、医学研究、将棋、ロボット講座、木工など、内容はさまざまです。稲垣先生は「幅広い学びを体験できることに加え、講座を通じて他学年の生徒や教員とのつながりもできます」と利点を説明しました。

 多彩な行事も同校の特色です。入学直後の4月には福井県で春季学習合宿を行い、仲間意識を育みながら学習習慣の定着をめざします。6月には夏季研修が実施され、中1生は小豆島で理科の実験や実習に取り組みます。中3生は全員が海外語学研修に参加し、オーストラリアでカンガルーやコアラと触れ合ったり、現地の学校で交流会を行ったりと、多彩なアクティビティーを体験します。

 クラブ活動も盛んですが、活動日は最大で週2日までとし、学習の負担にならないよう配慮されています。生徒の7割がクラブに所属しており、特にドローン部やロケット部、かるた部が人気を集めています。

 2026年度の入試では日程に変更があります。1月18日に「後期S入試」が新設され、3・4教科受験は1月17日のみとなりました。「プレテストや学校見学会も実施しているので、ぜひ本校を訪れて雰囲気を感じてほしいです」と稲垣先生はメッセージを送りました。

イメージ写真

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