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学校説明会レポート
静岡聖光学院中学校
2025年9月5日(金)
STEAM教育とケンブリッジ大学認定のプログラムで「世界で活躍できる若者」を育てる
神奈川県の聖光学院中学校・高等学校と同じキリスト教教育修士会をルーツに持つ静岡聖光学院中学校・高等学校は、静岡県内で唯一の中高一貫の男子校です。校訓に「Be Gentleman(紳士たれ)」を掲げ、カトリックの教えを基盤とした教育を行っています。駿河湾や富士山を一望できる丘の上のキャンパスには二つの生徒寮があり、県外からもたくさんの受験生・入学者を集めています。
この日のオンライン説明会では、教頭の田中潤先生が同校の教育プログラムとその特色について説明しました。「みずからの存在意義を考え育み、他者や社会に貢献できる人」を育てるために、「学びに天井をつくらない」という教育目標の下、生徒の興味・資質・能力を伸ばす環境を校内に数多く整えたうえで、日々の授業や探究活動に取り組んでいるとのことです。
同校の学びは、知識を蓄え学びの土台を築く「授業」と、知識をアウトプットする「STEAM型探究学習」を車の両輪として展開されています。田中先生は「考える力や知識を活用する力は大学入試に限らず、社会に出てからも求められます。本校では中学の早い段階から、それらをしっかりと身につけることをめざしています」と語りました。
「STEAM型探究学習」のSTEAMとは、科学(Science)・技術(Technology)・工学(Engineering)・リベラルアーツ(Arts)・数学(Mathematics)の頭文字を組み合わせた教育理念を表す造語です。論理的思考を中心とする理数教育と、クリエイティブで直感的な思考力を育む教育とを両立させ、社会とのつながりを考えながら学ぶことで、課題解決に必要となる知識や技能、方法の習得をめざします。同校の施設として、自分の思い描く世界をかたちにする設備を整えた「BIGIRION-Garage」と、かたちにしたものを世界に発信する舞台の「Pierre Robert Hall」とがありますが、これらをSTEAM教育の拠点として位置づけ、美術・技術・理科・音楽など、教科横断的な学びを効果的に促進する環境を整えています。
一方、授業で身につけた知識やSTEAMのスキルを活用して取り組む探究活動が「Project」です。中学では探究の方法を学んだ後、生徒はそれぞれ興味・関心のある領域の「ゼミナール」で課題発見・解決の経験を積んでいきます。「たとえば経営ゼミでは、文化祭で起業をすることもあります。数学・プログラミング・農学など、ゼミのテーマは多岐にわたります」と田中先生は説明しました。高校ではさらに専門性を深めて、課題解決に向けた論文を作成します。それを利用して大学の学校推薦型選抜や総合型選抜に挑戦する高3生もいます。
英語では「多読多聴」を通して良質かつ大量のインプットを行います。アウトプットの機会としては、ネイティブによる英会話の授業、英語劇、国際交流などがあり、これらを通して4技能を伸ばします。また、イギリスのケンブリッジ大学国際教育機構(CAIE)が認定したイギリスの義務教育修了資格であるケンブリッジ国際中等教育修了証(IGCSE)の準備プログラムを導入し、イギリスの大学入学資格「A-Level」取得をめざす体制も整えています。IGCSEは中2の半ばからスタートし、それに向けて中1の約3~4割が放課後の英語講座「ビルドアップ講座」を活用して英語力を磨いているそうです。田中先生は「海外プログラムには、中1から参加できるものもあります。IGCSE準備プログラムについていけない生徒も、将来的に海外で学びたいのであれば、中3からニュージーランドで半年から1年の留学を経て、A-Level取得につなげることも可能です。そのほかにも、イタリア模擬国連(FOSCAMUN)に参加できるなど、海外が身近にある学校です」と語りました。
最後に、2026年度入試についての説明がありました。1月8日午前に実施される東京会場での一般入試では、点数開示が行われます。田中先生は「“腕試し”としての受験も歓迎です。自分の実力を測る機会として、ぜひご活用ください」と述べ、説明会を締めくくりました。
文理融合型デジタル創造工房「BIGIRION Garage」での授業風景。プログラミングはもちろん、デジタルアートや映像の制作、音楽など、さまざまな創造活動が楽しめます
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