受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

千葉明徳中学校

2025年9月13日(土)

「思考する学び」で知性を磨き、より良い社会を実現させる「行動する哲人」を育成

 京成千原線「学園前」駅の目前に広がる緑豊かなキャンパスに、千葉明徳中学校・高等学校があります。前身の千葉淑徳高等女学校から学制改革による校名変更、共学化を経て、今年で創立100周年を迎えました。中学校を開校し、中高一貫教育を開始したのは2011年のことです。生徒主体の「思考する学び」を通して知性を磨き、自分で判断し、行動できる人材の育成をめざしています。

 オンラインで開催されたこの日の説明会では、校長の宮下和彦先生が、校名の由来にもなっている校是「明明徳於天下者先致其知(明徳を天下に明らかにせんとする者は、先ずその知を致せ)」について説明しました。このことばは、中国の古典『大学』の一節で、「一人ひとりが生まれ持った能力や特性を社会に出て発揮するために、知性を養いなさい」という意味があります。されに続けて、「理念の実現に向けては、変化の目まぐるしい社会に適応する高度なリテラシーを身につけるとともに、人としての生きる力も養ってもらいたいと考えています。知識があっても、それを世のために役立てなければ意味がありません。高い知識と見識のもとで『自分にはなにができるか』を生涯にわたって考え、正しい行動ができる、『行動する哲人』という人物像を理想に掲げています」と語りました。

 知識を深め、自己の主張や判断力を養うために力を入れているのが、プレゼンテーションと総合探究です。授業ではペアワークやディベートを多く取り入れており、そのほかにも朝礼での1分間スピーチや、お薦めの本を紹介し合うビブリオバトルなど、学校生活のさまざまな場面で自分の考えを発信する機会を設けています。田畑で農作業を体験する中1・2の総合探究「土と生命(いのち)の学習」では、「食」を起点に持続可能な未来社会を考えます。苗づくりや害虫駆除などを体験するなかでテーマを見つけ、グループごとに深めた研究内容をポスターにまとめて発表します。続く中2・3の「課題研究論文」は、1年半をかけて個人で行うプロジェクトです。ここでは課題を発見し、実験や観察・取材を行い、集めたデータをもとに論文を執筆します。その集大成となる論文発表会では、生徒全員がそれぞれプレゼンテーションを行います。さらに、高1・2の「探究活動」では、個人の興味・関心に基づく研究、またはグループでの地域研究に取り組みます。こうした探究学習を礎に、近年では大学や企業が主催するコンテスト、高大連携プログラムなどに参加する生徒も増えています。

 一方、グローバル教育にも力を入れています。英語は週6時間のうち2時間が英会話で、中3・高1はそのうち1時間がフィリピン人講師とのオンラインスピーキングです。説明会では、年2回開催される英語暗唱大会「レシテーションコンテスト」の様子も動画で紹介され、発音や表現を工夫しながら練習に励んだ成果を堂々と発表する生徒たちの姿を見ることができました。こうしたグローバル教育の総仕上げとなるのは高2のハワイ研修旅行と学校交流ですが、そのほかに、アメリカ、フィリピン、オーストラリアから行き先を選べる希望制の語学研修プログラムもあります。さらに、今年度からは3か月のターム留学も新設されました。

 入試は全8回実施されます。一般入試は、1月の1~4は2科・4科選択制、2月の5は2科ですが、それ以外にもプレゼンテーション入試や適性検査型入試など多様な方式があります。英検®取得級に応じた加点制度もあり、2026年度には第一志望入試、適性検査型入試、一般入試1~4で選抜クラスに出願することができるようになりました。そのうち12月の第一志望入試を除く1月の入試では、選抜クラス希望者の中から特待生を認定します。また、第一志望入試を含む、選抜クラスに出願できるすべての入試において、「不合格者には標準クラスへのスライド合格の判定も行うので、ぜひ挑戦してください」との説明がありました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

 このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。

イメージ写真 改装工事を終えたラーニング・コモンズ「明徳館」は、出会いの場「M(Meet)コモンズ」、学びの場「L(Learn)ラウンジ」、集いの場「G(Gather)コモンズ」、資料のそろう場「B(Base)コモンズ」という四つのスペースで構成されています

edu.chibameitoku.ac.jp/junior/ 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ