受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

文化学園大学杉並中学校

2025年9月26日(金)

ブリティッシュコロンビア大学と提携し、世界基準の教育を展開

 文化学園大学杉並中学・高等学校は、2014年にカナダのブリティッシュコロンビア州(BC州)の海外校として認定され、Bunka Suginami Canadian International School(BSCIS)という校名も持っています。高校の「ダブルディプロマ(DD)コース」には、日本の教育課程を日本語で学ぶ授業と、カナダのカリキュラムを英語で学ぶ授業の両方があり、必要な単位を取得すると、日本の高校とカナダの高校の両方の卒業資格が得られます。これにより、日本とカナダの大学はもちろんのこと、それ以外の国の大学への進学もスムーズになります。

 2026年度は、新たに高校に「イノベーションリーダーズ(IL)コース」が設置されます。ここでは、「イノベーションリーダーの育成」を教育目標に掲げており、「生み出す力」「巻き込む力」「形にする力」の醸成を図ります。

 説明会では、校長の青井静男先生が「本校では、世界で活躍できる人を育てるため、英語教育にかなり力を入れています」と話しました。この夏、カナダの名門校・ブリティッシュコロンビア大学(University of British Columbia, UBC)と提携を結んだとのことです。これにより、同校の生徒はUBCのサマーキャンプなどに参加する機会を得たことになり、海外進学への道がさらに広がります。

 続いて、入試広報部長の西田真志先生が教育内容について詳しく説明しました。同校はファッションやデザイン、建築などに強みを持つ文化学園大学の附属校で、一定の成績を収めた生徒は無試験で同大学に進学することが可能です。また、授業はペアワークやグループワークを多く取り入れているのが特徴で、プレゼンテーションを含めたアウトプットが重視されています。西田先生は「カナダでは大学進学時にペーパーテストが一切ありません。そのため、生徒にはアウトプットを意識させています」と語りました。

 2020年度からは教科横断型の「STEAMプロジェクト」を実施しています。毎年、たくさんの外部団体と連携して、使い捨てカイロを用いた水質改善活動など、さまざまな活動に取り組んでいるのです。また、希望者を対象に週2回、放課後にプログラミング・ロボティクス講座「STEAM Play倶楽部」を行います。中1・2を中心に活動し、3Dプリンタによるものづくりやロボットプログラミングを通じて、生徒の創造性を伸ばしています。

 定評のある英語教育についても説明がありました。中1では、授業はレベルに応じて「DD7」「Advanced7」「Starter7」の3種類に分かれます。「DD7」では、英語のすべての授業と、数学・理科の一部の授業を、「Advanced7」では英語の授業を、BC州の教員が指導します。両授業に入るには、英検®2級程度の英語力が必要です。一方、英語初学者が中心の「Starter7」では、英語の授業を週9コマ設定しており、同校に在籍するネイティブ教員がこのうち7コマを指導します。

 高校は、ダブルディプロマを取得する「DDコース」、国公立大学や私立難関大学進学をめざす「特進コース」、GMARCHや文化学園系列校など多彩な進路に対応する「進学コース」、そして2026年度より新設される「イノベーションリーダーズコース」の4コース制です。現在、中学生442名のうち251名がカナダのカリキュラムで学んでいますが、そのうち中2・3の122名は、中学から英語を本格的に学び始めた生徒です。。

 進路選択においては、「DDコース」の生徒は海外大学に加え、早稲田大学など国内大学の特別入試も受験可能です。今春卒業したDDコース第8期生について見ると、早稲田大学、上智大学、ブリティッシュコロンビア大学にそれぞれ3名が合格しています。

 最後に、2026年度入試についての説明がありました。これまで2月1日午後に実施されていた2科・4科選択入試は、1日の午前に変更されます。その合格発表はこれまで午後6時でしたが、2時間遅くなり午後8時となります。また、2月1日午後と2日午後に2回実施される英語特別入試については、これまでいずれか一方しか受験できませんでしたが、2026年度は両日の受験が可能となります。

イメージ写真 中学生は校内で調理された温かい給食を教室で食べます。アレルギーにも対応しているため、クラス全員で楽しい時間を過ごせます

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