受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

盛岡中央高等学校附属中学校

2025年11月22日(土)

グローバル教育と探究活動を軸にした中高一貫教育でグローバル・リーダーを育成

 岩手県盛岡市にある盛岡中央高等学校附属中学校は、県内初の併設型中高一貫校です。探究学習とICT教育に力を入れ、思考力・表現力・人間力を育てています。前身は1963年創立の龍澤高等学校です。1992年に盛岡中央高等学校に校名を変更し、2018年に附属中学校が併設されました。大学進学を見据えた体系的な中高6年間の教育と、ていねいな進路指導によって、東京大学をはじめとする難関大学や医学部医学科などをめざす生徒をサポートするとともに、「世界に通用する人間力を備えたグローバル・リーダー」を育成しています。

 この日のオンライン説明会では、最初に高校副校長・中学校校長の与座宏章先生が同校の教育理念について説明しました。これからの社会を生き抜くために育てるべき「学力の3要素」として、①知識・技能、②思考力・判断力・表現力、③主体性・多様性・協働性を挙げました。そして「この『学力の3要素』は、いわゆる『非認知能力』と相互に成長し、強化する関係にあります。本校ではこれらの力を伸ばし、予測不能な時代において、社会で活躍するための基盤づくりを進めていきます。ぜひ、本校でさまざまなことにチャレンジしてほしいと思います」と述べました。

 続いて、中学入試広報課長の佐々木進一郎先生が、高校創設以来、推進しているグローバル教育について紹介しました。世界20か国・地域に26校の国際姉妹校を持つ同校では、オンラインを中心とした交流を熱心に行い、グローバルな学びを展開しています。なかでも毎年夏に開催する「CHUO国際教育フォーラム&グローバル・フェスティバル」は最大の行事です。これは、姉妹校の生徒・教員を同校に招き、世界の諸問題をテーマに共同研究や意見交換を行い、発表するというものです。佐々木先生は「プレゼンテーション能力が身につき、グローバルな視野が広がります。そこでは英語を駆使するため、語学力と探究力を同時に養うことができる行事です」と語りました。

 また、同校には4名のネイティブ教員が在籍しています。希望制のグローバル教育プログラムも豊富で、約1週間の「姉妹校訪問」、オーストラリアの高校で学ぶ「グローバル・リーダー育成研修」、3か月・5か月・1年の留学制度などがあります。中学では学習の成果を発揮する機会として、「British Hills英語研修」「Tokyo Global Gateway英語研修」を実施。中3では中学の英語学習の集大成として「海外 研修旅行」を行う予定です。

 次に、中学校のコースと中高一貫6年間の流れについて紹介がありました。中学は「東大・医進コース」と「みらい創造探究コース」の2コース制です。「東大・医進コース」は東京大学、京都大学、国公立大学医学部などへの進学を目標とし、英語・数学を中心に高次元の先取り学習を展開しています。一方、「みらい創造探究コース」は、豊富な体験学習やきめの細かい学習サポートを通じて「自分で考える力」「探究力」「考えを伝える力」を育てます。放課後は「CHUOアディショナルタイム」(希望制)を実施し、生徒は授業の復習を行います。わからなかったところは質問をすれば、ていねいに対応してもらうことができます。

 中学校の「探究学習」も特色の一つです。2024年度は「震災学習フィールドワーク」として東日本大震災の被災地を訪れ、命の大切さや助け合うことのすばらしさを学びました。中3では、2年間の探究活動を通して発見した自分の「得意」や「好き」を深めて卒業論文を作成し、自分の興味・関心が社会貢献につながることを体感します。文献調査や実地調査を行い、分析力や多面的な思考力を身につけ、ポスターセッション形式の卒論発表会を通して対話力も磨きます。

 最後に、2026年度入試についても説明がありました。2026年度入試より東京での入試を実施するとのことです。入試日程は1月12日午前で、国語・算数の2科目で実施されます。試験会場はコモレ四谷タワーコンファレンスです。優遇措置などの詳細は、ホームページ掲載の生徒募集要項をご確認ください。

イメージ写真 多種多様なグローバルプログラム、探究学習、ICT教育、高いレベルの学習指導を通して、予測不能な時代を生き抜く力、未来を創造する力を育てます

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