受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

公文国際学園中等部

2025年10月10日(金)

制服も校則もない自由な校風の下
自主自律の精神を涵養

 公文国際学園は、公文式教育の創始者・公文公(とおる)によって1993年にまず中等部が設立されました。3年後の1996年には高等部を開校し、男女共学の完全中高一貫校となりました。JR大船駅から直通バスで約8分の緑豊かな環境にあるキャンパスには男女別の寮も完備されています。「学校」「寮」「公文式」を教育の三本柱に据え、「自ら学び、考え、判断し、行動する」生徒の育成をめざしています。

 この日の説明会では、今年の春に校長に就任した公文晶子先生があいさつしました。同校の2期生でもある公文先生は、「わたしが公文生だったころから、本校には制服も校則もありません。その分、『自由とは何か』『自由には責任が伴う』ということを繰り返し指導されました。現在も自由な校風に魅力を感じて入学してくる人が多いのですが、学校行事などで主体性を持って活躍する生徒の姿を見ると、自由が許されている環境にいるからこそ、自由についてしっかり考える機会が多いのではないかと思います」と語りました。公文学園の自由な校風が生徒たちの自主自律の精神を涵養していることが強調されました。

開校当初から国際教育に注力
国際感覚や問題解決能力を養う

 続いて、渉外部長の亀井圭太郎先生が教育活動について説明しました。中1の希望者を対象とした「寮体験プログラム」とは、前期または後期の4か月間、寮生活を体験するというものです。さまざまな個性を持つ生徒同士が寝食を共にすることで、生活面での自律と自立が促され、協調性や他者を理解する姿勢なども養われます。

 また、同校では開校以来、国際教育にも力を入れています。海外からの長期留学生は、さまざまな行事などを通じて公文生との交流を深めています。

 公文式学習については、毎朝、授業前の20分間、「朝学習」に取り組むほか、週に1度、「放課後教室」が開講されています。これは、通常の公文式学習とは異なり、同校独自のiPadでの学習により、その日のうちに採点され、答案が返却されるシステムです。中1・2では数学が必修となっていますが、英語・国語の学習も可能です。

 国際教育としては、ニュージーランドへのターム留学(中3の希望者)のほか、校内模擬国連(MUNK)、英語版校内模擬国連(MUNK International)を実施しています。高1の「世界探究」では、海外4か国に分かれて、それぞれのテーマに沿ってフィールドワークを実施します。生徒が主体となって取り組み、国際感覚や問題解決能力を養います。

 こうした教育の成果として、2025年春には東京大学や京都大学を含む国公立大学に28名が現役合格しました。海外大学では、カリフォルニア大学サンタバーバラ校やトロント大学などにも卒業生を送り出しています。

イメージ写真 国際理解教育の一環として校内で模擬国連を開催。生徒たちの英語力とソーシャルスキルの向上につなげています

www.kumon.ac.jp/k-gakuen/kokusai/ 別ウィンドウが開きます。

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