受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

西大和学園中学校

2025年10月19日(日)

多彩な行事や体験学習など
みずから学びたくなる仕掛けが豊富

 西大和学園中学校・高等学校は、奈良県河合町に位置する、全国屈指の進学校です。2025年度の東京大学合格者は44名(うち現役32名)。京都大学には26名、国公立大学医学部医学科には防衛医科大学校を含めて60名が合格しています。

 この日の説明会で壇上に立ったのは、入試広報部長の荻原琢磨先生です。冒頭で荻原先生は二次元コードを使い、参加者から「西大和学園に抱くイメージ」を募集しました。「賢い」「先生がおもしろい」「進学実績が良い」など、勉強熱心な印象が多く寄せられ、なかには「勉強がハード」という声もありました。これに対し荻原先生は、「嫌々学ぶのではなく、みずから学びたくなる仕掛けを数多く用意しています」と語りました。

 たとえば、同校では多くの生徒が学校の学びだけで希望進路を実現しています。「さらに学びたい生徒のために、塾と連携した『スーパー英語・数学講座』という週1回の出前講座も行っています。数学と英語のフォローアップおよび先取り学習を実施しており、現中2生では、数学は54名、英語は60名が参加しています」と荻原先生。また、自習環境も充実しており、2022年に完成した新棟「Rhythm館」は、日曜・祝日・長期休暇中も朝7時から夜8時30分まで自習室として開放されています。

 1年を通して行われる多彩な行事や体験学習も同校の魅力です。農業・林業・水産業を体験する第1産業体験に加え、富士登山やアカウミガメ産卵観察会、中3生全員が参加するアメリカグローバル研修プログラムなど、学びの場は国内外に広がっています。

 クラブ活動も活発で、生徒の約8割がいずれかのクラブに所属。運動系と文化系クラブの兼部も可能です。バスケットボール部や吹奏楽部といった定番クラブのほか、国際問題を学ぶ「模擬国連」など、特色ある取り組みも紹介されました。

 さらに、生徒たちの声を集めた「小6受験直前期の大切な過ごし方」も発表。「応用ができないときは基礎に戻る」「娯楽は敵ではなく、時間管理の訓練道具」など、経験者ならではのことばが並びました。

入試で差がつきやすい問題とは?
歴史は「時代の流れ」をつかむことが大事

 説明会の後半では、入試問題の特徴と学習のポイントが紹介されました。

 算数では、正答率7割超の問題を確実に得点できれば合格が近づくとのこと。「まず基本の解法を確実に身につけ、『なぜそうなるのか』を常に考える姿勢が大切です」と荻原先生は語ります。

 国語の記述問題では、「それらしいキーワードをつなぎ合わせた“パッチワーク解答”が目立つ」とのこと。主語と述語のつながりが崩れている文章は大きな減点対象となるため、文の構造を意識して書く必要があります。

 理科・社会については「教科書の内容を完全に理解することが最も重要」と荻原先生。「特に社会の歴史分野では、時代の順序や出来事の並び替え問題の正答率が低い傾向があります。用語の暗記にとどまらず、時代の流れや背景を含めて学びましょう」とアドバイスしました。

イメージ写真

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