受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

武蔵野大学中学校

2025年11月26日(水)

メタ認知能力を鍛え、先の見えない時代を生きる力を育む

 2024年に創立100周年を迎えた武蔵野大学中学校・高等学校の前身は、仏教学者の高楠順次郎博士が築地本願寺内に創設した武蔵野女子学院です。1929年に現在の西東京市に移転しました。武蔵野大学中学校・高等学校と改称すると同時に中学校を共学化したのは2019年のことです。翌2020年に高校も共学化しました。

 この日の説明会は、2025年4月から利用を開始した、4階建ての施設「MUseion(エムユーセイオン)」で行われました。この施設は図書館機能を備え、1階はブラウジングスペースがある「Archimedes(アルキメデス)」、2階はレクチャースペースがある「Newton(ニュートン)」、3階は24人分のラーニングスペースがある「Gauss(ガウス)」、4階は26人分のラーニングスペースと進路相談コーナーがある「Euler(オイラー)」というように、各階に有名な数学者の名前がついています。

 説明会では、最初に、2024年4月に校長に就任した原田豊先生があいさつしました。「本校は仏教の考え方を通して、生徒たちにメタ認知能力を身につけさせていく方針です」と述べました。「メタ認知能力」とは、自分のなかにもう一人の理想的な自分を設定したうえで、不完全な自分の思考・行動・感情などを客観的に捉え、目標達成のために最適な状態へと調整・改善していく力のことです。原田先生は「それまで見えていなかった部分を可視化すれば、人格を高次に向上させることができます」と説明しました。

 原田先生によると、中学校の共学化以降、メタ認知能力育成の成果が顕著となっているそうで、それは進学実績にも表れています。2025年春は国公立大学に8名、医学部医学科に3名、早慶上理ICUに17名、GMARCHに61名が合格しました。それまで合格者があまり多くなかった薬学部にも22名 が合格しており、原田先生は「学校が大きく変わりました。これらの実績を出したのは、中学が共学になった初年度の入学者です。この成果の背景には、メタ認知能力を鍛えてきたことがあります」と力強く語りました。

 続いて、副教頭の野澤清秀先生が学校の概要について説明しました。「変化の大きな時代に生きる子どもたちは、人生で何度も大きな節目に直面します。その際にどう生きるかが大切であり、時代が変わっても必要な普遍の力こそがメタ認知能力です」と述べました。同校では、「計画・実践・振り返りの習慣化」「コンピテンシーの定点観測」で思考や理解を客観視する「メタ認知能力」と、プロジェクト型、サブジェクト型の2種類を組み合わせた授業を、学びを加速させる新たなメソッドと位置づけています。

 プロジェクト型の授業では、理論と実践を分けて学び、教科の枠を超えたアカデミックスキルを養います。学習した内容をアウトプットする機会として、中3では「地元のFM局でラジオ番組を制作・放送する」というユニークなプロジェクトもあります。これらの探究活動では外部評価を取り入れ、それによってどのくらい成長したかをテストで測定しているのが特徴です。一方、サブジェクト型授業では、教科の知識やアカデミックスキルを活用し、「WHY=なぜ」を大切にして、さらに探究心を高めていきます。失敗からのフィードバックを経て、トライアル&エラーのサイクルを構築し、主体的に課題を発見して解決する力を養うのが狙いです。野澤先生は「ワクワクのプロジェクト型とコツコツのサブジェクト型の両輪で生徒を育てます。最近の大学入試でもメタ認知能力は重要になってきています。メタ認知能力を育てながら生きる力を養うことが、本校のめざすところです」と話しました。

 2026年度の一般入試では、2月3日午後に「ウェルビーイング入試」が新設されます。定員は男女10名で、試験科目は算数+選択1科(国語・理科・社会から1科選択)です。成績上位者は特待生合格となります。S・A特待(S特待はウェルビーイング入試のみ)とB特待があり、特待は入学金免除のうえ年額24万円を給付(2年次以降は前年度の成績等に基づき、年額24万円給付のS特待を10名選出)、A特待は入学金全額免除、B特待は入学金半額免除となります。また、2月1日午前に行われる「適性検査型入試」は、「適性検査型入試ⅠⅡ型」または「適性検査型入試ⅠⅡⅢ型」から選択できます。詳細はホームページ掲載の生徒募集要項をご確認ください。

イメージ写真 「MUseion」は、古代ギリシャの文化がエジプトにも広まったヘレニズム時代のアレクサンドリアにあった王立研究所「ムセイオン」と、武蔵野大学のMとUにちなんで名付けられました。先進的な学びの場として活用されています

www.musashino-u.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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