受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

千代田中学校

2025年10月23日(木)

2コース制を導入し、世界のフロントランナーとして活躍できる生徒を育てる

 2016年に武蔵野大学と法人合併した千代田女学園中学校・高等学校は、2018年に国際バカロレア認定校となり、男女共学化しました。そして、2025年春に「千代田中学校・高等学校」と校名を変更し、同時に2コース制を導入しました。

 この日の説明会では、最初に、校長の木村健太先生が同校のビジョンについて紹介しました。東京大学の先端科学技術研究センター客員上級研究員でもある木村先生は、「千代田のビジョンは『自分もみんなも幸せになる未来をつくる』ことです。日本の学校は学力偏重になりがちですが、中高時代には地球規模で未来を考えるマインドを育むことがとても大切です。本校では、そのために必要な知識・技術・学びに向かう姿勢を培い、生徒と共に未来をつくっていきます」と力強く語りました。

 このビジョンを実現するため、同校ではまだ誰も知らない新たな価値を模索しながら0から1を生み出す「研究コース」と、今ある技術や知識を組み合わせて新たなる価値を生み出したり、社会に実装したりして「1から10」に発展させる「開発コース」を設置しています。各コースとも、生徒は大学の研究室に配属されるように、“研究チーム”の一つに所属し、未来をつくるために必要な要素を身につけます。そうした“研究チーム”の中には、同校の教員ではなく、外部から招いた研究者・医師・企業人・クリエイターなど、国内外の第一線で活躍するソーシャルイノベーターが講師をつとめるものもあります。

 木村先生は「たとえば研究コースの『共創AI・英語サイエンスラボ』はソニー・エリクソン元副社長でエクスペリアの生みの親でもある坂口立考氏を招き、人間の気分に合わせて最適な英語学習を提案するAIのシステム構築に挑戦しています。『プリキュア』や『旅サラダ』などをプロデュースしてきた安井一成氏が率いる『メディアラボ』は、次世代のメディアの在り方について研究しています。いずれの講師も自身の知識や経験を惜しみなく提供してくれる一方、『生徒からも学びたい』『一緒に未来をつくりたい』と考える“本気の大人”ばかりです」と胸を張りました。

 研究コースでは、ほかに「幹細胞ラボ」「数論ラボ」「構造生物学ラボ」「環境DNAラボ」「医療・命ラボ」「デザインラボ」「ものつくりラボ」「数理工学ラボ」「経営戦略ラボ」「AsoManaラボ」があります。全部で12のラボ(チーム)から、自分が興味のある分野を選択し、新しい価値を生み出す力を養います。

 一方、「開発コース」では、既存の知識や技術を応用し、社会に実装する力を育成します。中1ではグラフィックレコーディングやドキュメンタリー動画制作を通じてリベラルアーツを学び、自己理解・他者理解・社会貢献について考えます。中2・3では、「アントレプレナー」「グローバル研究」「映像制作」「農業」「遊びクリエイト」「アプリ開発」といった多様な分野からLAP(Liberal Arts Projects)を選び、アイデアを形にしていきます。高校では「Social Innovation」「Creative」「Community」「Social Entertainment」の四つのゼミを設け、さまざまな分野でプロジェクトをビジネスとして社会実装している方からケーススタディで学びます。

 学びの視座を高めるための教育にも力を入れています。その一つが「ケンブリッジ大学短期留学プログラム」です。これは、ケンブリッジ大学の経営大学院「ジャッジ・ビジネス・スクール」でMBAプログラムを基盤としたカリキュラムを体験し、講義や大学生メンターとの実践的セッションを通じて、マネジメントやファイナンスに関する六つのアカデミックスキルを磨くものです。ほかにもスタンフォード大学の重松教授による「集中力の高め方や心の整え方」を学ぶ「スタンフォード×シリコン・バレー研修」や、企業向けの研修を学内で受ける「グローバルマインドセット研修」があります。先日は東京大学医学部附属病院の田中栄病院長を招いて、グローバルリーダーから多角的な思考を学ぶ「CHIYODA-SUMMIT」が開かれました。こうした世界に通用する力を育むプログラムも充実しています。

 最後に、2人の中3生へのインタビューが行われました。「公民の授業で観た映画の中の人権差別にスポットを当てて模擬裁判を実施し、示談の方法を考えたのが楽しかった」「農業ゼミで育てた野菜をブランディングして、新宿ルミネで完売できた」「スタンフォード大学での体験はとても刺激になり、本物・実物を見ることの大切さを実感した」などと、学校生活を楽しんでいる様子が語られました。

イメージ写真 100年以上の歴史と伝統を持つ同校には、武蔵野大学の全14学部22学科への内部推薦枠があり、他大学との併願も可能な制度があります

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