さぴあインタビュー/関西情報
自主性を育む自由な校風
部活動や行事にも全力投球し
将来を切り開く力を育む
東大寺学園中・高等学校 校長 本郷 泰弘 先生
制服も校則も設けず
生徒の「自由」を最大限に尊重
校長 本郷 泰弘 先生
立見 貴校には制服も校則もありませんね。
本郷 そうです。ですから、通学時の服装は自由ですし、たとえば茶髪にしている生徒がいたとしても、頭ごなしに駄目だとは言いません。ただ、わたしだったら、「その髪、似合ってないと思うけどな」くらいのことは言いますけれど(笑)。
さらに、教員に対する縛りつけのようなものがほぼないというのも、本校の特徴の一つです。教員に対する自由を保証しないかぎり、生徒に対する自由もないと思うのです。指導方法についてもそれぞれの教員に任せています。それは、責任を持たせているということの裏返しでもあります。
石原 たまに、自由の意味をはき違え、やれと言ったことをやらないような、困った生徒もいるのではありませんか。
本郷 自由の意味をはき違えたら駄目だということを教えるのは、6年間の大きなテーマです。自由とは、何をしてもいいということではありません。その意味は、やはり発達段階とともに理解できるようになるものです。たとえば、中学生に対しては、これをしたら、これを言ったら、自分は楽しいけれど、周りのみんなは楽しくないような言動があるということは、教えてあげないとわからないでしょう。
本校には生徒手帳がありません。一般的には生徒手帳の校則の欄に、禁止事項がいくつも書かれています。教員も「校則に書いてあるから、いけないに決まっているだろ」という叱り方をしがちですが、本校ではそのようにはしません。「なぜいけないのかをわからせる」のが指導だと思います。本校では、「なんであかんと思う?」と聞くところから始めます。校則に書いてあるからという理由では、そのとおりのことはしなくなるかもしれませんが、違反すれすれの、似たようなことはするかもしれません。そうなると、校則なんて意味のないものになってしまいます。子どもたちの多くは間違います。そのときこそ、本校ではそんな話をしていくのです。
◎学校関連リンク◎
◎人気コンテンツ◎