さぴあインタビュー/全国版
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芝浦工業大学附属中学高等学校 校長 柴田 邦夫 先生

あえて“教えない”時間を設け
「自立学習」の力を育てる

サピックス
総合教育研究所 顧問
神田 正樹
神田 初めに、学校の沿革についてご紹介いただきたいと思います。
柴田 本校の前身は1922(大正11)年に開校した東京鐡道中学です。この学校は旧国鉄で働く若者たちに中等教育の機会を提供する目的で設立されました。戦後の学制改革を経て、1953(昭和28)年に経営が芝浦学園に引き継がれ、芝浦工業大学高等学校になりました。中学校が開設されたのは1982年で、2017(平成29)年に現在の豊洲の地に移転すると同時に高校が共学化し、このとき学校名に「附属」が入りました。その4年後の2021年に中学校が共学化して現在に至ります。
神田 100年を超える歴史のなかで、最初は旧国鉄で働く若者たちを助け、そして芝浦学園に経営が移ってからは、広く産業界に優れた卒業生たちを送り出してこられたわけですね。柴田先生は長く教員として勤務され、2024年に校長に就任されました。そのときのごあいさつのなかで、「わくわくする学校」「オンリーワンの魅力ある学校」をめざしたいとおっしゃっています。そのためのプログラムをたくさんお持ちですが、すべての土台にあるのが「授業第一主義」と「自立学習」なのですね。
柴田 以前は先取り授業を行い、宿題や補習も多く課していました。しかし、それでは生徒が疲弊するだけで本当の力がつかないと考え、現在は授業の大切さに立ち戻って、ていねいな授業を行うことに力を注いでいます。生徒が力をつけていくのは、教員が一方的に教え込んでいるときではありません。自分から勉強し、アウトプットする機会が多ければ多いほど力はつきます。いかに自分で勉強し、いかに自分で考えて行動するかが、わたしたちの教育の大前提なのです。
このため、中学では時間割に週2~3コマ、自立学習のための「Self Development(SD)」の時間を組み入れています。放課後ではなく、あえて授業時間内に教員が教えない時間を設けていることに意味があります。その時間は宿題に取り組むもよし、英語の資格試験に向けた勉強をするもよし、苦手分野を学習するもよしと、何をどう進めていくかをすべて自分で計画を立てて実行します。事前に計画を提出し、うまくいっていないときには教員がアドバイスをしますが、できるかぎり生徒自身に進めさせます。
谷口 放課後にも、各自が課題に取り組む「学習クリニック」を開講していますね。
柴田 その時間は大学生のチューターがついて、勉強でわからないことがあれば教えてもらえるシステムになっています。チューターは全員が本校の卒業生です。
谷口 それは非常に心強いですね。

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