さぴあインタビュー/全国版
10年一貫教育を通して
主体性と自由な発想を持った
民主的な社会の担い手を育てる
法政大学第二中・高等学校 校長 笠原 浩之 先生

「自由と進歩」の学風を受け継ぎ
将来の主権者としての基本を育む

サピックス
総合教育研究所 顧問
神田 正樹
神田 初めに貴校の沿革と、笠原先生が学校にかかわってこられた経緯についてお聞かせください。
笠原 本校の始まりは、1939(昭和14)年に法政大学の付属校の一つとして設立された旧制・法政大学第二中学校です。戦後の学制改革により法政大学第二高等学校となり、1986年に第二中学校が併設されました。
法政大学の起源は、自由民権運動が高揚した1880(明治13)年、法律家志望の青年たちが、法律や弁護の実務を学ぶために設立した「東京法学社」にさかのぼります。以来、140年以上にわたり、「自由と進歩」を建学の精神として、自由な思索で真理を探究し、公共の福祉に貢献する人材を育ててきました。
その精神を受け継ぐ本校では、1960年代に定めた学則のなかで、「人格の完成をめざす」ことと、「平和的で民主的な国家及び社会の形成者を育成する」ことを理念として掲げています。これは教育基本法の趣旨とも一致し、日本国憲法と教育基本法を体現するという思いが込められています。
わたしは1990(平成2)年に社会科の教員として着任しました。学年主任・教務主任・企画主任などを務め、企画主任としては、2016年の共学化に向けた準備も担当しました。
神田 今春、法政大学の第21代総長にダイアナ・コー先生が就任されました。香港のご出身で、自由な学問研究を求めてアメリカに渡られた経歴をお持ちです。法政大学が創立以来、「自由」「平等」「平和」という理念を貫き、それが中等教育にも根づいているのはすばらしいことですね。
貴校の教育の大きな特徴として、まず「10年一貫教育」があります。中高6年間で「将来の主権者としての基礎を育み、他者と協働しながらみずから未来を切り開く力を養う」、そしてその先の法政大学での学びを通して「国際社会における主体者としての資質を獲得する」ことを目標に掲げています。
笠原 主権者の育成は「平和的で民主的な国家および社会の形成者を育成する」という理念に基づくものです。自分の運命はもちろん、自分たちの未来についても人任せにせず、自分なりに考えて方向づけていかなくてはなりません。それこそが民主主義の根幹であり、本校ではこうした民主教育を重視しています。
神田 選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたにもかかわらず、若い人たちの投票率は依然として低いままです。みずからの意思を国の政治に反映できる貴重な機会があるのに、それを生かせていない現状があります。10年一貫教育のなかで、主権者としての意識と基本的な資質を身につけることは、非常に重要だと考えます。

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