受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/関西情報

カトリック精神による人間教育で
他者に喜ばれることが
自分の喜びになる人に

神戸海星女子学院中学校・高等学校 校長 野手 数弘 先生

なりたい自分の姿が見つかる
充実したキャリア教育

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蔵書数約5万冊、天井高4.6mの図書館。創立時からの意匠を残す球体の照明が印象的です

松本 進路指導はどのような方針で行っているのですか。

野手 生徒たちが自分の将来の姿を自分で見つけ、そこへつながる道を開拓していけるようにすることに力を注いでいます。何も見つけていない状態で入学してくる中1がスタートラインで、そこから学年が上がるごとに、自分のことを見つめ、将来について考える仕掛けをたくさん設けています。それが本格的に始まるのが中3からです。各界で活躍している卒業生・著名な方による講演会や、大学の先生を招いての出張授業など多岐にわたります。自分の適性や就きたい職業などを考え、そこへつながる大学の学部・学科を自力で見つけていきます。

 このように、本校では、生徒を決まったレールに乗せるような指導はしていません。生徒自身が何もないところから道を切り開いていくことを大切にしています。そうすれば、自分で見つけた目標が、それを実現したいというやる気につながります。やる気につながる材料を提供し、やる気に火をつけ、それを応援する。それが本校の進路指導のスタンスです。

中川 医学部医学科に強いのが、貴校の近年の傾向ですね。

野手 本校からは理系の学部・学科への進学者が多く、2024年度の国公立大学進学者で見ると、既卒者を含め文系が39%、理系が61%です。2023年度は文系が44%、理系が54%、芸術系が2%でした。2022年度はさらに理系進学者が多く、文系が29%、理系が69%、芸術系が2%でした。このように、理系を希望する生徒、特に医学部医学科を中心とした医歯薬系を志望する生徒が非常に多くなってきています。

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2019年に完成した食堂棟。厨房で作る焼きたてパンも人気です

中川 医学部医学科の志望者をバックアップするような取り組みも行っていらっしゃるのですか。

野手 特別なコースは設けていませんが、1995年の阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた神戸の経済を立て直すため、震災復興事業としてスタートした「神戸医療産業都市」のイベントには、毎年、中3と高1の希望者が参加しています。これはメディカル関係のイベントで、最先端の医療器具や医学に関する展示を見学したり体験したりできることもあって、本校からも、毎年たくさんの生徒が参加しています。そして、参加した生徒はレポートを書き、3学期にはイベントでお世話になった有識者を招いてプレゼンテーションを行い、コメントをいただきます。こうした取り組みも、医学部医学科受験の大きな動機づけになります。

 また、高2・3の希望者には、医学部医学科志望者を対象とする課外の特別プログラムを受けられます。医学部受験専門の予備校の講師を招き、勉強方法や面接の指導などをしてもらっています。進路ガイダンスの日には毎年20人を超える卒業生を招くのですが、このなかには医療系の仕事に従事している人も多数含まれています。生徒はここでいろいろな話を聞き、刺激を受けています。

 さらに、近年では探究学習にも力を入れており、兵庫医科大学や大阪医科薬科大学とは高大連携の取り組みもしています。2024年からは、本校と設立母体を同じくする神戸海星病院との連携も開始し、医療と福祉の分野を希望する生徒たちの探究活動の新たな試みが始まっています。

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2019年に完成した食堂棟。厨房で作る焼きたてパンも人気です

26年3月号 さぴあインタビュー/関西情報:
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