グッド・トイてんじしつ
「わあ、美術館は閉校した小学校の中にあるのか。いくつもの教室を使って、約100か国から集めたおもちゃを紹介しているぞ」
「ここは『グッド・トイ』の部屋ね。優れたおもちゃに贈られる『グッド・トイ賞』の受賞作が、100点以上も展示されているよ」
「2人で対戦する手動のモグラたたき、平面にも立体にも組めるパズル、ダンボール製の大小のブロック…。さすがグッド・トイ、どれも工夫が凝らされていて楽しいね」
「見て、サボテン型のバランスゲームだよ。すべてのパーツを土台に挿し込めば完成だけど…。あっ、途中で崩れちゃった! これで遊ぶと、バランス感覚が磨かれそうだね」
おもちゃのもり
「ここは『森』をイメージした部屋で、靴を脱いで上がるのね。床も、備えつけのおもちゃも、すべて国産木材を使ったものなんだ」
「あれっ、中央に納屋みたいなシンプルな木組みの家があるよ。中に入ると…。ほほう、天井や壁の隙間から光が射し込んでくるね。まるで木漏れ日のようでいい感じ!」
「わわわ、このコーナーは木のボールでいっぱいだよ!ボールは約2万個もあって、砂遊びの感覚でボールの中に埋もれてみてもいいんだ。あはは、ごろごろするのがおもしろーい!」
「巨大なそろばんや大量のそろばんの玉、ツリー型のオブジェも置いてあるよ。木の空間って、なんだか優しげで、落ち着くよねえ」
おもちゃのまち きいろ
「今度は3種類のごっこ遊びができる部屋だ。最初のコーナーは農園の『ごっこファーム』だね。ブドウ、ダイコン、キノコなど、おもちゃの農作物がたくさん収穫できるぞ」
「こっちは『ごっこショップ』だよ。棚からおもちゃのケーキやコーヒーを取って、お客さん役の人に出せるのね。いらっしゃいませ!」
「最後は『ごっこハウス』だ。本物みたいな冷蔵庫に流し台、炊飯器やおすしのおもちゃも置いてある。どれも細かいところまでこだわって作られているよ」
「ほかにも物理学を応用したサイエンス・トイや、玉転がしのクーゲルバーンなど、フロアは楽しいおもちゃでいっぱいね!」
新宿の特産物・内藤とうがらし
「ごっこファーム」の農作物の一つは、東京の伝統野菜「内藤とうがらし」という設定。江戸時代、この辺りには「内藤新宿」という宿場があり、その周辺で採れる内藤とうがらしは、旅行者にも大人気だったんだね。明治時代以降は廃れていたけど、近ごろ栽培が復活したので、ファームでも地元野菜として取り上げているんだよ。
おもちゃのまち あか
「ここでは昔ながらの日本の遊びや文化がチェックできる よ。あ、しりとりボードだ。お題は日替わりで、ひらがな が書かれた板を使って、単語をつなげていくのね」
「コマもずらりと並んでいるよ。回すと音が鳴るもの、富士山のような形が現れるもの、回転中に上下がくるっと逆さまになるものまであるのか。不思議な仕掛けだなあ」
「これは組子細工ね。細かい木のパーツを組み合わせて、幾何学模様を生み出す木工技術なんだ。体験用の木枠とパーツも用意されているし、わたしも模様を作ってみようっと」
「隅の竹囲いの部分はミニ茶室だって。本当だ、内部は畳敷きで、ちゃんと茶釜も据えてある。この『四谷庵』では定期的にお茶会を開いて、茶の湯の精神を紹介しているんだって」
おもちゃこうぼう
「わーい、広々とした工房発見! 既製品のおもちゃで遊ぶのもいいけど、せっかくだもん、工作にもチャレンジしてみようよ」
「賛成! ものづくりのメニューはいくつもあって、牛乳パックなどの身近な物を使う工作は無料なのね。今日は紙コップで、かわいいお花のオブジェを作るんだ」
「ええと、紙コップを切り開いて花びらにして、自由に色を塗って、茎に見立てたストローに留めて、と。よし、完成! 工房ではほかにもいろいろなアイテムが作れるんだね」
「壁際には過去のイベントで作った作品がたくさん飾ってあるよ。とてもバラエティー豊かなのね。いつ何が作れるのか、公式ホームページで確かめてみなきゃ」
電動糸鋸で
木工作品を作ろう
「おもちゃこうぼう」の一角には、電動糸鋸を備えた部屋「いとのこや」があるんだ。ここでは火・土・日に、木工イベントを開催。国産のヒノキ材を使って、オブジェなどを作れるんだ。料金は使用木材のサイズによって500円、800円、1300円の3段階。対象は4年生以上なので、興味があればぜひ参加を。
ゲームの部屋
「やったあ、世界各国のアナログゲームを集めた部屋だ。オセロでしょ、将棋でしょ、すごろくでしょ。週末には指導員を招いてイベントも行うんだって。盛り上がりそう!」
「これはテーブルサッカー? 人形付きのバーを操作して、ボールをゴールへ運ぶのか。海外では人気のゲームで、世界大会で活躍した日本代表選手が指導に来てくれることもあるんだって」
「コマを弾いてピンを倒すミニボウリングや、ビー玉を使ったパチンコなどもあるよ。むむむ、どれで遊ぶか迷うね」
「あちこちに飾られたブリキのおもちゃもかっこいいね。この宇宙船・サンタクロース号は、毎年12月24日と25日だけライトアップされるのか。しゃれた演出だな」
見学を終えて…
「うーん、楽しかったぁ!ここは展示のボリュームがすごいね。教室はもちろん、館内は廊下までカラフルなおもちゃであふれていたじゃない。しかもそれで遊び放題だよ。まさに夢の施設だね」
「そうだよね! それに、おもちゃの種類も豊富で、凝ったパズルもあれば、昔ながらの手遊びの道具もある。2 歳までの赤ちゃん用の部屋には、ガラガラとかもあるんでしょ? 大人の人でも楽しめそうだし、本当にすてきな場所だと思ったよ」
「『東京おもちゃ美術館』は、もともとは中野区にあった施設でね。オープンしたのは1984 年で、2008 年に現在の旧四谷第四小学校の校舎に移転してきたんだ。『あそぶ』『つくる』『であう』の三つをテーマにしていて、フロアにボランティアスタッフの『おもちゃ学芸員』が控えているのもポイントなんだよ」
「そうそう、赤いエプロンをつけた学芸員さんがおもちゃの遊び方を教えてくれたりして、みんな優しかったな。いろいろなイベントや企画展も行っているって聞いたし、また遊びに来てみたい!」
「うん。ちなみに、『おもちゃ美術館』は、北は岩手県花巻市から、南は沖縄県国頭村まで、全国各地に16 館もあるんだ。機会があれば、地方も訪ねてみるといいよ」
「えっ、16 か所!? いいね、夏休みの旅行計画に組み込んでみようかな」
ミュージアムショップも要チェック!
受付の近くにあるミュージアムショップ「APTY」は、必ず立ち寄りたいスペース。店頭にはグッド・トイをはじめ、館内で人気のものから日本のおもちゃ作家の作品まで、楽しいおもちゃが勢ぞろいしているんだ。マグネットや巾着、空飛ぶおもちゃのモクトンボなど、美術館のオリジナルグッズもいろいろあるので、隅々までしっかり見て回ってみて。
INFORMATION
東京おもちゃ美術館
●開館時間
10:00 ~ 16:00(15:30最終入館)
●休館日
毎週木曜日
※2・9月にメンテナンス休館日、年末年始休館あり
●入館料(オンライン予約)
大人(中学生以上) 1100円
子ども(6か月~小学生) 800円
所在地:東京都新宿区四谷4-20 四谷ひろば内
TEL:03-5367-9601
交 通:東京メトロ丸ノ内線「四谷三丁目」駅2番出口から徒歩5分、都営新宿線「曙橋」駅A1出口から徒歩約8分