おしえてピグマはかせ
「ピグマキッズくらぶ」のテキストでおなじみのピグマはかせが、皆さんがふだん疑問に思っていることにお答えします。今回は本のお話です。本屋さんに行くと、絵本・図鑑・単行本・文庫本・辞書など、さまざまな本が並んでいます。これらの本は、どのようにして作られているのでしょうか。
本はどうやって作られるの?
企画から完成まで、多くの人が分担
| 本屋さんに行ったら、店員さんが新しく届いた本を棚に並べていたよ。 |
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| 毎日、たくさんの本が出版されるから、本屋さんも大変だよね。 | ||
| 「出版」って本を売ることなの? | ||
| 「出版」は、本を作るところから販売するまでの全体を指すことばだよ。 | ||
| 本ってどうやって作るの? | ||
| 本には絵本・図鑑・単行本・文庫本・辞書・雑誌などいろいろな種類があるよね。種類によって作り方は少し違うけど、出版社が発行する一般的な本の場合は、まず企画から始まるよ。どんな内容の本にするか、誰に書いてもらうか、挿絵や写真はどうするかなどを考えるんだ。たくさんの人に読んでもらいたいから、企画はとても大事なんだよ。 | ||
| 企画は誰がやるの? |
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| 出版社にいる編集者と呼ばれる人たちが中心になって進めるよ。企画が決まったら、作家や学者、ライターといわれる職業の人などに依頼して、文章を書いてもらうんだ。本に載せる絵や写真などは、イラストレーターやカメラマンなどにお願いするんだよ。 | ||
| それぞれ手分けして作っていくんだね。 | ||
| 同時に、本を形にしていく作業も進めていくよ。どんな表紙にするか、どのページに何を入れるか、文字をどのくらいの大きさにするかなどを細かく決めて、デザイナーにデザインを頼むんだ。デザインしたデータをプリントしたものを「ゲラ刷り」、略して「ゲラ」というよ。これを見て、文字の誤りや抜けがないかなどを確認するんだ。この作業を「校正」というよ。ゲラを出す前にも原稿をチェックするけど、ゲラの段階でも、編集者や校正者、専門家が細かくチェックするんだ。 | ||
| 印刷してできあがった本に間違いがあったら大変だもんね。 |
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| そうやってゲラに修正の指示を入れて、デザイナーに修正してもらう、それをもう一度チェックする、というように何回も校正を行う場合も多いよ。校正が終わったら、完成したデータを印刷会社に渡して、印刷してもらうんだ。その次は「製本」だよ。まず、印刷会社で大きな紙に何ページ分も一緒に刷り、それを製本会社でページごとに切断して、1冊ずつ本の形に束ねていくんだ。ここで表紙も付けて、本として完成するんだよ。 | ||
| 本を作るのって、いろいろな段階があるのね。 | ||
| たくさんの人たちが仕事を分担して、ようやく本ができあがるんだ。長いものなら1年以上かかる場合も珍しくないよ。 | ||
昔の本はページがなかった!?
| 最近はスマートフォンなどで読める「電子書籍」が増えてきたよね。紙に印刷しなくても、「情報」を届けられればいいわけだから、パソコンの操作だけで手軽に作れるよ。本作りはもともと、紙や印刷技術があってこそできることだけど、電子書籍は紙もいらないし、印刷する必要もないね。 | ||
| 印刷技術が発明されていなかった時代は、本はなかったの? | ||
| あったよ。印刷が普及していなかった時代は、「写本」といって、一文字一文字、手で書き写して作っていたんだ。 | ||
| へえー。1冊まるまる書き写すなんて、昔の人はすごいことをやっていたんだね。 |
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| 1冊といっても、昔は長い紙を巻物にして使うことが多かった。日本でも平安時代までは巻物が多かったよ。今でもシリーズ本などは「1巻」「2巻」と数えるよね。その呼び方は巻物からきているんだ。巻物は読み終わった後は巻き戻さないといけないし、ページがないから、読みたい部分を探すのが大変だよね。 | ||
| 教科書が巻物だったら、「宿題は何ページの問題だよ」とかって言えないよね。 | ||
| ほかに「折り本」といって、長い紙を折りたたんで、広げて読むスタイルのものも使われていたよ。これも何回も使っていると、折り目で切れてしまうという問題があるんだ。そこで後の時代には、紙を何枚も重ねて糸でとじたり、のり付けしたりして1冊に束ねる「冊子」型が使われるようになっていったんだ。 | ||
| 考えてみれば、ページをめくって読むという本の形って、すごく便利なのね。 | ||
●本ができるまで

保護者の方へ
まだ紙がなかった時代、中国では竹や、薄くて細長い木の板に文字を書いていました。中国では竹でできた「竹簡(ちくかん)」を多く用い、日本では飛鳥・奈良時代を中心に、木でできた「木簡(もっかん)」を用いていました。「竹簡」「木簡」は、複数の板をひもでつなげて束ねて使うことで、書かれた情報をまとめて保存することができます。これが、今の製本の原型といえます。本を数えるときの「冊」という漢字は、細長い竹簡をひもでとじた形に由来する象形文字といわれています。巻物に由来する「巻」もそうですが、本の数え方には本作りの歴史が反映されていることがわかります。
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