おしえてピグマはかせ
「ピグマキッズくらぶ」のテキストでおなじみのピグマはかせが、皆さんがふだん疑問に思っていることにお答えします。今回は鉛筆のお話です。鉛筆を使えば、紙に文字や絵をかくことができますが、鉛筆の芯からインクが出ているわけでもないのに、紙の上に跡が残るのは不思議です。その秘密を探ってみましょう。
どうして鉛筆で紙に字が書けるの?
芯の粒は紙にくっついているだけ!?
| 新学期だから、新しい鉛筆を買ったの。2Bの鉛筆だよ。 |
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| いつも思うんだけど、鉛筆の2BとかHBって何なの? | ||
| 鉛筆に書いてある2BやHBなどの記号は、芯の硬さを表しているんだよ。BはBlack(ブラック:黒い)の略で、HはHard(ハード:硬い)の略。Bの数字が大きくなるほど芯が軟らかく、濃くかくことができ、Hの数字が大きくなるほど硬く、文字や線が薄くなるよ。HとHBの中間の硬さと濃さを持つ、Farm(ファーム:しっかりした)を表すFという芯もあるよ。最も軟らかい「6B」から、最も硬い「9H」まで、全部で17種類あるんだ。 | ||
| 6Bや9Hなんて見たことないよ。どうしてそんなにたくさん種類があるの? | ||
| 鉛筆はいろいろな場合に使われるよ。たとえば、絵を描くときの下描きは、ささっと描けるように、濃く軟らかい芯が向いている。逆に、図面のような、正確で細い線を引くときは、途中で線が太くならない硬い芯のほうが向いているよ。用途によって使い分けられるように、多くの種類があるんだ。 | ||
| そうなんだ。鉛筆の芯の硬さや濃さって、どうやって変えるの? |
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| それはね、芯を作るときに使う材料の割合を変えているんだよ。 | ||
| 鉛筆の芯って何でできているの? | ||
| 鉛筆の芯は「黒鉛」と「粘土」でできているよ。黒鉛の割合が高いほど、軟らかく濃い芯ができるんだ。黒鉛は鉱山でとれる黒っぽい色をした鉱物。層のようになっているので、はがれやすく、粉にしやすいんだ。鉛筆の芯は、この黒鉛の粉に粘土を混ぜて高温で焼き固めてつくるんだよ。紙に芯を押し付けると、芯が削られて黒い粉が紙にくっつく。だから、鉛筆で字や絵がかけるんだよ。 | ||
| 紙にくっついているだけなの? それでどうして紙から落ちないの? 強くかかなくても落ちないよね。 | ||
| 秘密は紙にあるよ。ノートやコピー用紙のような紙は、つるつるして滑らかに見えるよね。でも、顕微鏡で見るとわかるけど、本当は紙の表面はざらざらしていて凸凹があるんだ。紙の上に鉛筆の芯を乗せて力を加えると、その凸凹の細かい隙間に黒鉛の粒が入り込む。正確にいえば、粒が紙に付いているというより、表面の凸凹に挟まっている状態なんだよ。 | ||
| 鉛筆で紙に字や絵がかけるのは、鉛筆だけでなく、紙にも秘密があったんだね。 | ||
鉛筆と色鉛筆はまったく違う?
| じゃあ、どうして鉛筆でかいた字や絵は、消しゴムで消せるの? |
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| 鉛筆の字を消すときは、消しゴムでこするよね。そうすると、紙の表面の黒鉛の粒は、まず消しゴムにくっつく。その後に消しゴムからかすがはがれ、そのかすにからめ取られて、鉛筆の黒鉛の粒が紙の表面からはがれるので、字が消えるんだ。黒鉛の粒は、紙より消しゴムのほうにくっつきやすいからね。 | ||
| 消しゴムの勝ちってことだね。でも、色鉛筆の場合は消しゴムでは消えにくいよね。それはどうしてなの? | ||
| 色鉛筆は、鉛筆とは芯の材料が違うんだ。色鉛筆には黒鉛や粘土は使われていないよ。顔料という、物に色を付けるために使う粉と、かき味を良くするためのロウなどを混ぜて作られているんだ。色鉛筆でかくと、このロウが紙の表面の奥深くまで染み込むので、普通の消しゴムで消すことはできないんだ。 | ||
| へえー。鉛筆と色鉛筆は芯の材料が違うんだ。 | ||
| そういえば形も違うよね。鉛筆の軸は多くが六角形だけど、色鉛筆は丸いものが多いよね。 |
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| おもしろいことに気づいたね。鉛筆に六角形が多いのは、転がりにくくするため。また、字を書くときは、親指と人差し指と中指の3本の指で持つので、六角形が握りやすいんだ。絵を描くことが多い色鉛筆の場合は、色を塗ったり、太い線や細い線を描いたり、いろいろな持ち方をして使うから、軸が丸いほうが都合がいいんだ。今は六角形の色鉛筆もあるから、自分に合ったものを選べるよ。 | ||
| いろいろ考えて作られているのね。 | ||
●鉛筆で紙に字を書ける仕組み

保護者の方へ
海外では小学校でボールペンを使う国が多く見られますが、日本では鉛筆の使用が推奨されています。その理由の一つは、ひらがなや漢字の「とめ」「はね」「はらい」といった運筆を正しく行うのに、鉛筆が最適だからです。書き始めは力を入れ、書き終わりは力を抜いてはらう。そうした筆圧のコントロールがしやすいのが、鉛筆ならではの良さです。特に低学年の子どもは筆圧が不安定で、力を入れ過ぎると、シャープペンシルの細い芯ではすぐ折れてしまいます。低学年では、「しっかりした文字を正しく書く」ことを助けてくれる道具として、鉛筆は大切なものです。
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