受験勉強と好きなことは両立できるのか?
娘は兄の受験を見てSAPIXにお世話になることを決め、受験生となることを決意しました。娘の勉強スタイルは好きな音楽を流しながら歌を口ずさむ、“ながら勉強”です。よく研究書などで「“ながら勉強”は記憶の定着を妨げる」と見ていたため何度も、「“ながら勉強”は記憶が定着しにくいらしいから勉強効率が悪いんだって」と(もちろん頭ごなしにではなく)伝えていたのですが、受験まで3か月を切っても続けていたので、“ながら勉強”をやめさせることを諦めました。案の定、受験当日までそれは続きました。また好きなものに真っ直ぐで、その気持ちを絵や工作で表現することがあり、勉強時間を削って、夜遅くまで絵を描き続け、「ねえパパ、この絵、上手く描けたかな?」と聞かれた時に「上手く描けたね」と返すしかなかったことを覚えています。
この“ながら勉強”に代表されるように、読者の皆様も苦労されていることの一つに「どこまで好きなものやゲームを制限して良いのか」という永遠のテーマがあると思います。子供の数だけ正解があることを前提としつつも、私たちが大事にしたのは、娘は受験生である前に一人の小さな「小学生である」ということでした。一方で机に向かうモチベーションの維持は当然必要です。そのためには好きなものを100%制限するのではなく上手く付き合っていくことで、最後まで走り切ることが出来るようにするにはどうしたら良いか、を考えるようになりました。
我が家が実践したのは、以下の三つで、①1日単位ではなく、1週間、1か月単位で勉強量を考えること、②本人のやる気スイッチが入るまで見守っていくこと、③子供にとっても社会があることを前提にした関わりです。①はSAPIXの教材である基礎トレを毎日できない場合の発想の転換であり、親の精神衛生上も有益なものでした。よく食が細いお子さんの食育で提唱される考え方と似ています。②は勉強以外の子供の取り組みに対し、親として精一杯寄り添い、一緒に楽しんでいくことです。娘は私たち親と何かの時間を共有することで満足感を得ることができるのか、満足したあとは勉強に取り組むことができた瞬間が多かったと感じています。③は子供は意外と多忙で、さまざまな関係性の中で生きているということを改めて認識することです。机に向かえない理由が学校での出来事だったのかもしれません。時間が解決することもあれば、話すことで解消したりもしました。
上記三つの取り組みは我が家に限って上手くいったのかもしれません。またこれが彼女以外に通用するかは未知数です。ただ、子供の数だけ親の関わり方があるのだと重要なことを教えてくれた娘の受験、およびそれを支えてくださったSAPIXの先生方、受付の皆さんには心から感謝を申し上げたく、お礼を申し上げるとともに、今回の投稿を終えたいと思います。本当にありがとうございました。