さぴあインタビュー/全国版
挑戦する心を駆り立てる
多彩な教育プログラムを通して
みずから道を開く力を養う
市川中学校・高等学校 校長 及川 秀二 先生
国内での国際研修も充実
育てたいのは協働力と共感力
上/100席を超える図書館の閲覧スペース。集中して自習できます
下/総合グラウンド以外にも、第1・第2グラウンド、野球場、体育館も完備。部活動にも思う存分、打ち込めます
玉井 先ほどのイートン校での研修のほかには、どのような海外研修がありますか。
及川 イートンでの研修は中3から高2までの希望者が対象で、このほか「カナダ研修」「ニュージーランド研修」「英国ケンブリッジ大学研修」「英国オックスフォード大学研修」「米国ボストン・ダートマスカレッジ研修」と、海外に赴くプログラムだけでも6種類あります。
ただ海外研修は費用がかかりますし、希望者も多いので、全員が行けるわけではありません。そこで海外の優秀な学生を日本に呼んで、5日かけて交流する「エンパワーメントプログラム」を行っています。今は海外の大学生を呼べない状況ですから、この2年間は日本国内にいる留学生に協力してもらっています。それでも海外との交流は途切れさせたくないので、最初の1時間は、海外にいる学生とリモートでディスカッションなどをします。その後、来てもらった留学生1人に生徒5~6人がつく形で、少人数のグループでディスカッションやミニプロジェクトを行いました。高1・2の希望者が対象ですが、毎回80人ぐらいが参加します。
玉井 他校の生徒と一緒の研修もありますね。
及川 「ダブル・ヒーリックス」というもので、8校の高校生が参加するオンラインプログラムです。海外の大学生が学ぶような形で、論文などを読んで、それに対してディスカッションをしていくので、かなり手応えがあると思います。特に他校の生徒たちと一緒に活動することが大きな刺激になっています。学外の人と交わるのは大事なことで、生徒たちにはよく「共感力を持ってほしい」という話をしています。人と協働する、人の気持ちに寄り添う、そういう体験をどんどんしてほしいと思います。
そのために本校では演劇を重視しています。なずな祭(文化祭)でも演劇は行いますが、それとは別に、中2生は国語の授業で演劇を通して身体を使った表現方法を学んでいます。創作演劇の脚本をもとに、2クラスずつ、役者として演じつつ、観客として仲間の芝居を鑑賞することもしています。
神田 仲間と協働してつくり上げることによって、自分と価値観や考え方が違う人の気持ちをどう理解するか、どうくみ取ったらいいかを考える良い機会になりますね。
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