さぴあインタビュー/全国版
祈りを重んじる全人教育を通して
人格を磨き、知性を育み、
希望の進路を実現する力を養う
白百合学園中学高等学校 校長 青木 タマキ 先生
「従順・勤勉・愛徳」の校訓の下、
大切にしているのは「祈りの教育」
神田 校訓の「従順・勤勉・愛徳」についてご説明いただけますか。
青木 人格教育を行っていくうえで大切にしているのが「従順・勤勉・愛徳」です。「従順」ということばは、今の時代に合わないと思うかもしれませんが、素直な心、信頼に基づく素直さを表しています。「真理に対する従順」であり、これはとても大切なことです。
神田 近年、リベラルアーツの大切さが叫ばれていますが、その真の意味は、幅広い教養を身につけて自分自身を自由にすることです。素直な心がなくては、そうした幅広い学びはできないと思います。
青木 「勤勉」は人間が幸せに生きていくうえで不可欠な精神です。若い時期は何もかもが新しい経験です。過去の自分に劣ることのないよう、心の変容をめざして努力や挑戦を続けることが大切です。また、充実した生き方の基本は、受けることより与えることにあると思います。与えるとは物質的なものではなく、優しいことば、笑顔、あいさつ、思いやりなどを指します。それが「愛徳」なのです。助けを必要としている人たちに奉仕すれば、自己肯定感や学習意欲も高まります。「従順・勤勉・愛徳」はすべてつながっているのです。
安酸 日々の教育のなかで最も大切になさっているのはどんなことですか。
青木 本校は祈りの教育をとても大切にしています。朝のお祈りから一日がスタートし、終礼でも感謝の祈りをささげます。その時間は学校中が心ひとつになり、静寂に包まれます。祈ると目に見えないものとのつながりを感じます。禅の教えにもありますが、魚は泳ぐことによって魚になります。鳥も飛ぶことによって鳥になります。では、人間は何によって人間になるのでしょうか。それは祈りであり、見えないものとの対話です。祈って愛して、初めて人となるのです。自分のため、誰かのために祈るのは、愛がなくてはできません。ですから、祈りの教育をとても大切にしています。
神田 自然や神のように人知が及ばないものに対して想像し、祈ることで、自然に優しい気持ちになっていきますね。
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