さぴあインタビュー/関西情報
先輩の話を聞いて
意欲を高める毎朝の礼拝が
150年の歴史を貫く学びの場
神戸女学院中学部・高等学部 部長 森谷 典史 先生

生徒や卒業生も語る礼拝は
進路を考える絶好の機会

美しく厳粛な雰囲気の「学院講堂」。2階には荘厳で大きなパイプオルガンが設置されています
溝端 進路指導やキャリア教育については、どんな取り組みをされていますか。
森谷 本校では、毎朝20分間を礼拝の時間に充てています。そのなかで生徒たちは讃美歌を歌い、聖書を読んで、誰かの話を聞くのですが、教員や牧師のほかに、学校の委員会や行事でリーダーを務めた上級生、大学生や社会人になった卒業生などの話を聞く機会がたくさん用意されています。最近では、医学部に進学した卒業生、文系出身なのに、仕事で宇宙開発に携わっている卒業生などが来て、大学や職場での経験、中高・大学時代のエピソードなどを話してくれました。そうした、いろいろな分野に進んだ先輩の話を聞いた生徒たちは、多種多様な仕事があることや、先輩のようにすれば、自分もそうなれるのだということに気づくのです。そのように、生徒たちはいろいろな先輩をロールモデルにしながら、自分自身の進路を決めていきます。1年間で180人くらいから話を聞くので、全員の話は覚えていなくても、何か心に響くものがあるでしょう。それを6年間続ければ、どこかで自分が将来したいことにヒットするのです。このように学校は、生徒が希望する進路に進むことができるようにサポートしています。模試の結果を見て、「あなたはここに行きなさい」とか、「ここだったら行けますよ」といった指導はしていません。
溝端 卒業生の大学合格実績についても公表されていませんが、なぜでしょうか。
森谷 受験でいちばんがんばったのは生徒たちですから、外部に進学実績を学校の手柄であるかのように公表することに違和感があるのです。在校生は、自分がロールモデルとしている卒業生の進路はよくわかっているので、それで十分です。一人ひとりの生徒が自分で設定した目標を達成できることが大切なので、そこに大学名は必要ないと考えています。
◎学校関連リンク◎
◎人気コンテンツ◎













