受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/関西情報

先輩の話を聞いて
意欲を高める毎朝の礼拝が
150年の歴史を貫く学びの場

神戸女学院中学部・高等学部 部長 森谷 典史 先生

「4科+体育」で見たいのは
乗り越えてくる力

集合写真

溝端 関西では、多くの学校が中学入試で、算数・国語・理科・社会の4科目か、算数・国語・理科または算数・国語・社会の3科目かを選択できるようにしています。そうしたなか、貴校では受験生全員に4科目を課しています。その意図について教えてください。

森谷 4科目に加え体育実技もあります(笑)。しかし、それを乗り越えていく力が欲しいのです。神戸女学院では、将来、社会や隣人に仕えることができるリーダーを育成していると考えています。奉仕できるリーダーとは、人の嫌がることも引き受け、率先して経験してから人にものが言える人物であり、人より体を動かす必要があります。ですから、こうした入試を行っているのです。

 体育がある理由についての質問がよくありますが、それは、体を動かすことも大切だと考えているからです。『最強脳』という本を書いた、精神科医で作家のアンデシュ・ハンセン氏によると、脳を鍛えるためのいちばん良い方法は、体を動かすことです。「体育が苦手です」と言う人もいますが、運動することによって、人はストレスに強くなります。しんどいから嫌だと思うことに対しても、自分の意思で努力できるようになります。入試も高いハードルを、目標を持って超えていくという作業だと考えています。

溝端 それでは最後に、貴校をめざす受験生と保護者の方にメッセージをお願いします。

森谷 神戸女学院中高部での6年間では、将来、自分はどういう生き方をしたいのかを一所懸命に考えてください。どの大学に行こうかではなく、自分はどんな生き方をしたいのか、どんなことを成さなければならないのかを考えて大学に行き、それを社会人になってから実現してほしいと考えているのです。自己実現のために目標を達成するのではなく、他者の役に立つために目標を達成しようと考えて生きてほしいというのが本校の考え方です。興味を持たれた人はぜひ、このキャンパスを見学にいらしてください。

溝端・加藤 本日は、貴重なお話をありがとうございました。

25年12月号 さぴあインタビュー/関西情報:
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