さぴあインタビュー/関西情報
「20分テスト」で学力を伸ばし
充実した学校生活と
難関大学への進路実現の両方を得る
金蘭千里中学校・高等学校 校長 大中 章 先生

AIを利用した個別最適化学習や
「探究部」などの取り組みも

サピックス小学部
千里中央校校舎責任者
松本 裕隆
野口 50周年の学校改革後も、時代に合わせた新しい取り組みを進めていますね。
大中 はい。2024年度からはアダプティブラーニング(個別最適化学習)を導入したほか、生徒の自主性を重んじた校則「金蘭千里五則」も定めました。さらに創立60周年の2025年度からは、高1・2を対象とした放課後の探究活動「探究部」の取り組みも始めています。
中だるみしやすい中3・高1の時期は、特に英語・数学で学力差が開きやすいため、以前は習熟度別にスタンダードクラスとアドバンストクラスとに分けての講座を編成していました。しかし、スタンダードとなった生徒のモチベーションが下がるというマイナス面が顕著になりました。一方、アドバンストの生徒からも、自分はみんなについていけるか、クラス落ちするのではないかなどといった不安の声が聞かれるようになりました。習熟度別の講座編成にはもちろんメリットがありますが、そうした生徒たちの声を聞くと、デメリットのほうが大きいと判断し、そのように分けることはやめました。それに代わって導入したのが、このアダプティブラーニングです。
授業はどのクラスも同じように行います。ただし、英語と数学については週に1回、教科担当教員がiPadを通じて家庭学習の課題を出し、AIが自動判定した結果に応じて、そのレベルに合わせた「おすすめ問題」を出すという仕組みです。そうしたやり取りを週単位で繰り返します。きちんと課題に取り組んだかどうかのチェックは出題者以外の教員が行い、遅れている生徒には連絡をしています。

授業中は各自が必要に応じてタブレットを使用できます

ガラス張りでオープンな造りの職員室には、生徒が気軽に来られる質問スペースが設けられています
松本 次に、「金蘭千里五則」についてお聞きします。これは以前の校則と、どのように違うのでしょうか。
大中 簡単にいうと、生活指導の内容にめりはりをつけました。たとえば、髪型や、下校時の寄り道など、細かいことに関しても厳しかった従来の校則を、状況に応じて「すべきこと」「してはならないこと」をみずから判断できるよう、より生徒自身の判断に期待するルールに改めました。ちなみにこの案は、本校卒業生の若手教員から出たものです。
松本 次に放課後の「探究部」について教えてください。
大中 探究活動では、教員がさまざまなテーマでゼミ形式の講座を開講し、生徒は自由に選んで参加します。2025年度は、「スポーツとAI」「里山の保全活動からみる人と自然の共生」「天文探究」「英米文化研究」「五七の文芸」「素粒子の標準理論を超えて」「環境DNAを用いたオオサンショウウオの分布と遺伝的多様性の解明」など、たくさんの講座を開講しています。そして2月にはその活動の成果をポスターにまとめ校内に掲示し、ポスターセッションを行う予定です。
そのほかにも数年前からさまざまな取り組みをしています。一つは、情報リテラシー教育で、企業から専門家を招き、スマートフォンやタブレット端末の正しい使い方を指導してもらっています。また、多様性を尊重する取り組みとして、女子生徒のスラックスを導入。防寒対策にも役立っています。さらに、精神的なケアのために、学校カウンセラーを2名に増やしました。生徒や保護者の方からのさまざまな相談を受ける学校生活アドバイザー教諭も配置しています。
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