学校説明会レポート
埼玉栄中学校
2026年5月23日(土)
6年間のきめ細かいサポート体制で、みずから学び続ける力を養う
「人間是宝(にんげんこれたから)」を建学の精神に掲げる埼玉栄中学・高等学校は、2000年の中学開校(高校は1972年に開校)以来、先進的な教育内容を取り入れ、国公立大学や難関私立大学への合格実績を伸ばしてきました。校訓「今日学べ(こんにちまなべ)」の下、生徒と教員が「今日やるべきことは今日やる」という意識を共有し、学習や部活動、学校行事、社会貢献に主体的に取り組んでいます。
この日の説明会では、最初に校長の勅使河原貞先生が登壇し、創立者の佐藤栄太郎先生がおよそ半世紀前に高校を開校させて以来の同校の歴史を紹介しました。「当時の埼玉県は公立校が人気で、私立校の運営がとても厳しい時代でした。そうしたなか、佐藤先生は『努力と勉強次第では誰もが第一人者になれる』という信念で学園の礎を築きました。その結果、現在では、オリンピック選手をはじめ、世界で活躍する人材を輩出する一方、国公立大学や難関私立大学への進学者数も着実に伸ばしています」と語りました。
今春の大学合格実績も好調で、東京科学大学や北海道大学を含む国公立大学、早慶上理、GMARCHへの合格者数が増加しました。国公立大学の医学部医学科へも2年連続で合格者を輩出しています。日本大学や芝浦工業大学への特別推薦制度もありますが、多くの生徒はより高い目標を掲げて、一般受験に挑戦しているとのことです。
こうした成果を支えているのが、授業力向上をめざした教員の取り組みです。毎年6月と11月を「研究授業月間」として、すべての教員が自分が担当する授業を公開し、自身の指導法をブラッシュアップしています。また、7月には全校生徒による授業評価アンケートを実施して、各教員が課題を客観的に振り返る機会としています。
続いて、教頭の森山豊先生が入試状況や教育内容を説明しました。同校の志願者は年々増加し、2026年度入試の総出願者数は6000名を突破しました。「得点開示があることや複数回受験のしやすさ、JR西大宮駅から徒歩4分という立地の良さなども評価されていますが、何より『6年間でしっかり学力を伸ばす学校』という実績が評価された結果ではないでしょうか」と分析します。
中学は「医学クラス」「難関大クラス」「進学クラス」の3コース制です。医学クラスの生徒は放課後、予備校講師による専門的な指導を受けられます。これは「メディカルプログラム」と呼ばれます。難関大クラスの生徒は、中学段階では医学クラスと同じカリキュラムで学びます。進学クラスの生徒は、基礎から着実に学力を伸ばすことをめざします。進級時には成績に応じてクラス変更も可能です。なお、中高一貫生は、高校からの入学生とは別クラスで学びます。
同校は中学と高校を合わせた生徒数が約3000名の大規模校ですが、240名以上もいる教員がていねいにサポートしています。学習面では、始業前の45分間を「0時限」、放課後を「7時限」とし、演習授業や補習を行う時間としています。0時限と1時限の間は10分間の朝読書の時間とし、読解力や思考力を養います。最終下校時刻は中学生は夜7時、高校生は夜9時で、それまで多くの生徒は自習室を活用して勉強しています。また、中学では月~金曜は完全給食制で、保護者からも好評です。
学習習慣の定着のための取り組みとしては、計算10問のプリントを毎日継続する「毎チャレ」があり、高3までに2000枚に達します。「毎日こつこつ続けることが力になります」と森山先生は語りました。学級日誌の書き方にも「R80」というルールがあります。「2文構成、80字以内、2文目は接続詞で始める」というもので、論理的な文章力養成に役立っています。
新型コロナの流行期には国内に変更していた中3の修学旅行も、今年度からは、オーストラリアに戻すことになりました。森山先生は「教育の成果は生徒たちの姿・表情に表れています。ぜひ学校見学に来ていただき、生徒の姿を見てください」と呼び掛けました。

広いキャンパスには、室内温水プール、陸上競技場、総合体育館などの施設が充実し、「1クラブにつき1施設」を使用できる環境が整っています