学校説明会レポート
東京都立小石川中等教育学校
2026年5月18日(月)
創立から100年以上受け継がれてきた
深く、広く学ぶ「小石川教養主義」
東京都立小石川中等教育学校は、1918年に府立第五中学校として誕生した小石川高等学校の伝統を引き継ぎ、2006年に開校した中高一貫校です。
SAPIX代々木ホールで行われたこの日の説明会は、サピックス教育事業本部本部長の広野雅明先生による適性検査の分析から始まりました。次に、校長の小林正基先生が登壇し、「本校が大切にしているのは、Chance(機会・きっかけ)、Challenge(挑戦)、Change(成長・変化)の三つのCです。これは、前身である府立第五中以来の教育理念『立志・開拓・創作』の精神にも重なります」と述べました。さらに続けて、同校の3本柱「小石川教養主義」「理数教育」「国際理解教育」や、活気あふれる学校生活を紹介しました。
「小石川教養主義」により幅広い教養を身につけることが重視されているので、6年間を通してクラスが文系・理系に分かれることはありません。カリキュラムで最も特徴的なのが、課題探究型学習「小石川フィロソフィー」です。1年生から段階的に探究のスキルを伸ばし、「課題発見力」「継続的実践力」「創造的思考力」を育成します。5年生では各自がテーマを設定して1年間、研究に取り組みます。そして、最終学年の6年生になると、それまでの5年間の学びを論文にまとめ、その成果を校内外に広く発信するという流れです。
理数教育・国際理解教育も充実
生徒はクラブや行事でも主体性を発揮
「理数教育」については、2006年以来、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を4期にわたり受けていることが紹介されました。高度な理数教育や課題研究を通じて、世界で活躍できる科学技術人材の育成をめざしています。理科の授業では、ほぼ毎回、全員が実験に取り組んでいるほか、科学系の部活動も盛んで、物理研究会ロケット班は国内外の大会で輝かしい成績を残しています。
一方、「国際理解教育」としては、2週間のホームステイを体験するオーストラリア海外語学研修(3年生)とシンガポールへの海外研修旅行(5年生)があります。この二つを軸に、英語教育にも力を入れ、習熟度別の少人数クラスでの授業によって4技能を高めています。その成果は英検Rの取得率にも表れ、高1修了時までに約8割の生徒が2級以上を取得しています。
クラブは、文化系・運動系合わせて約40団体が活動しており、兼部も可能です。学校行事として最も盛大なのは、芸能祭・体育祭・創作展をまとめて行う9月の「行事週間」で、企画・運営のすべてを生徒が主体となって行っています。
最後に、入学試験に当たる適性検査の出題傾向について、小林先生は「資料を正しく読み取り、論理的に考え、みずからのことばで表現する力が求められます。なぜだろうという問いを常に持ち続けることが大切です」と述べ、説明会を締めくくりました。

物理・化学・生物・地学など、分野ごとに備わる五つの理科室を活用し、実験・観察の授業を数多く設けています