学校説明会レポート
浅野中学校
2026年5月24日(日)
みずからの頭で本質を考え抜く姿勢と、主体的な挑戦心で未来を切り開く
浅野中学校・高等学校は、現在の太平洋セメント(旧:浅野セメント)の創業者である浅野總一郎によって、1920年に旧制浅野中学校として創立されました。創立者の不屈の闘志を表す「九転十起」と、初代校長・水崎基一の教育理念を反映した「愛と和」を校訓に掲げています。
この日の説明会であいさつに立った校長の古梶裕之先生は、同校が求める生徒像について、「本校には、学業、部活動、学校行事と、生徒が活躍できる場が多々あります。そうしたものに対して、みずから積極的に参加し、取り組みたいと考えるお子さんに来てほしいと思っています」と語りました。主体的に行動を起こすからこそ新しい発見が生まれます。たとえ失敗したとしても、主体的な行動の結果であれば、失敗から学ぶことができ、深い省察が成長へとつながるという考え方です。
こうした考え方は同校の入試問題にも反映されています。古梶先生は、2021年度の算数で出題された「円周率が3より大きい理由を説明しなさい」という問題を例に挙げ、「円周率が約3.14であるという知識をただ覚えるだけでなく、『それって本当かな?』という疑問を大切にしてください。たとえば、実際に円筒を転がすなどして円周を測定し、直径で割ってみるのです。そのように、みずから手を動かし、地道な作業を繰り返して確かめる姿勢こそが学問の本質だと考えています」と話しました。社会科の授業でも「ブドウといえば山梨県ですが、なぜ山梨県なのか?」と問いを投げ掛けるなどして、知識の背後にある「なぜ」を探究する力を育てています。
続いて、入試広報部部長の石井祐人先生から、具体的な学校生活とともに、2025年度から導入した新体制について説明がありました。同校では英語と数学を中心に、プリント学習と確認のための小テストを頻繁に行い、そのフォローを通じて手厚くきめの細かい指導を実現しています。これをさらに推進するため、2025年度より、募集定員をそれまでの270名から240名へと30名減らしました。同校は1学年に6クラスありますが、1クラスの生徒数を45名から40名に減らしたのです。これにより生徒一人ひとりの学習集中力が高まり、担任による個別面談や日常的な声掛けの密度が大きく向上したとのことです。また、各学年のフロアの中央には担任教員が常駐する「学年控室」が設けられています。生徒は質問や悩みがあればすぐに訪れて相談できる環境です。
一方、「学業×部活動×学校行事」を教育の三本柱とし、学業だけでなく学校行事と部活動にも全力で取り組むのが浅野流です。宿泊行事は中3までに林間学校やスキー教室など計5回を数え、仲間との絆を深めます。
運動施設は、完全人工芝のグラウンド、野球場、テニスコートに加え、屋内体育施設もあります。メインフロア「打越アリーナ」のほかに、卓球場、剣道場、柔道場、温水プールなどを備え、充実した放課後活動を支えています。部活動は運動系から文化系まで33団体に及び、生徒たちはそれぞれの居場所を見つけ、活躍しています。
学業や部活動、学校行事に打ち込んだ結果、進学実績も充実しています。2026年3月の卒業生281名のうち、現役で進学したのは198名でした。東京大学には32名、東京科学大学には19名、両大学を含む国公立大学の医学部医学科は15名が合格しています(東大理Ⅲ2名を含む)。私立大学では早稲田大学に80名、慶應義塾大学に106名が合格しました。
同校の入試は2月3日午前に1回のみ実施されます。合否を分ける最大の鍵は、受験生間で最も点差が開きやすい算数の得点力です。各大問は小問に分かれてステップを踏む誘導型であることが多いため、導入部で確実に点数を積み重ねることが大切です。石井先生は「無理に難しい問題を解こうとするよりも、平易な問題で確実に得点することが大切です。そして、ケアレスミスをゼロに抑えるよう注意してください」とアドバイスしました。

JR京浜東北線「新子安」駅、京急線「京急新子安」駅から徒歩約8分。京浜工業地帯やベイブリッジを見渡す緑豊かな高台の上に校舎があります