学校説明会レポート
富士見中学校
2026年6月1日(月)
「米」「金融」「芸術」の三つの取り組みを柱に、自立して生きる女性を育てる
富士見中学校高等学校は1940年に学校法人山崎学園として創設されてから今年が86年目。伝統を大切にしながら、新しい時代に求められる力を育む教育に力を注いでいます。
この日の説明会では、最初に、同校の生徒たちが文化祭に向けて生き生きと準備をする様子の動画が流されました。続いて、校長の善本久子先生が登壇し、「本校は『何者にもなれる種をまく』ことを信条とする教育をしています」と語りました。生成AIの普及などによって社会が大きく変化するなか、同校では「自分の意見を形づくる力」「聴く力」「課題を発見する力」など、生徒たちに身につけてほしい“17の力”を設定。その力を身につけるための教育の柱として、「米」「金融」「芸術」の三つの取り組みを紹介しました。
一つ目は、「米(第一次産業)を軸にした探究学習」です。校内での稲作体験や契約農家での田植え・収穫に加え、商品化や販売活動にも生徒が主体的に取り組みます。さらに、ラベル制作まで手がけ、文化祭では「富士見米」として販売。学びの成果を実感できる機会となっています。探究活動は中1から高3まで継続して行われます。中1の米探究を出発点に、高2では生徒の興味・関心に基づいて日本語による論文を執筆し、高3ではその要約を基に、生成AIも活用しながら英語論文へと発展させます。
二つ目は「金融教育」です。同校では昨年、校内に「ファイナンシャルセンター」を設置しました。証券会社出身の教員を中心として、本格的な金融教育が行われています。善本先生は「女性は経済的に弱い立場に置かれることもあります。自分のお金を正しくマネジメントし、自分も周囲の人も幸せにできる人になってほしいと願っています」と語り、自立した人生を支える力の大切さを強調しました。
三つ目は「芸術教育」です。同校には400点以上の美術作品が所蔵されており、生徒たちは日常的に本物の芸術に触れることができます。美術の授業では日本画の制作に取り組むほか、音楽の授業では三味線や箏などの伝統芸能も学び、日本文化を理解し、発信する力を育んでいます。
グローバル教育も充実しています。海外研修や姉妹校交流に加え、校内では留学生との交流など、多彩な異文化体験が実施され、生徒たちの視野を広げる機会となっています。中1・2では学年行事として「グローバル・ヴィレッジ」「インターナショナルデイズ」といったプログラムも用意されており、英語に自信のない生徒も安心して学べ、英語に興味を持てる環境が整っています。
理数教育にも力を入れており、実験室が4室あるという環境を生かして中高6年間で豊富に実験を実施するなど、体験的な活動が多く盛り込まれているのが特徴です。大学だけではなく企業との連携プログラムを通して本物をしっかり体験し、みずからの知的好奇心を刺激していく機会がたくさんあります。
最後に、入試広報部長の藤川建先生から卒業後の進路について説明がありました。今年3月の卒業生のうち現役で大学に進学したのは88%。そのうちの4割以上は理系分野に進学しています。また、指定校推薦や総合型選抜など年内入試への対応も強化しており、志望理由書指導や面接対策、自習室の夜間開放など、学校全体で生徒の進路実現を支えています。約100の大学からの指定校推薦枠があり、豊富な選択肢が用意されています。今年3月の卒業生のうち22名がこの枠を利用し、のべ140名が総合型選抜などを含めた年内入試に挑戦しました。この数字は、前年度と比べて50名以上も増えているそうです。
入試は、2月1~3日に、4教科入試に加え、昨年度に引き続き、英検®3級以上の取得者を対象とした「英語資格利用入試」を実施します。2月2日には「算数1教科入試」が行われます。また、12月20日(日)には「帰国生入試」も予定しています。くわしくは募集要項をご確認ください。

センターホールの大階段は、生徒たちが行き交うなかで自然と学びや感性に触れられる空間になっています