学校説明会レポート
開成中学校
2026年6月8日(月)
新校舎で広がる生徒の挑戦
世界を見据えた学びを展開
開成中学校・高等学校は、元加賀藩士の佐野鼎(かなえ)によって1871年に創設された「共立(きょうりゅう)学校」を前身とする男子校です。創設以来、「開物成務」「ペンは剣よりも強し」「質実剛健」「自由」の四つを教育理念に掲げ、多くの人材を社会へ送り出してきました。
この日の説明会は、サピックス教育事業本部本部長の広野雅明先生による入試分析からスタートしました。そのなかで広野先生は、2026年度入試で初めて実施された「繰り上げ合格候補者の個別通知」に触れ、「自分が繰り上げ合格の候補者であるかどうかが示されることで、受験生が次の選択へ進みやすくなりました」と説明しました。
続いて登壇した校長の野水勉先生は、最初に、創立150周年記念事業として行われた高校校舎の建て替えについて紹介。大体育館や、最新設備を備えた理科実験室、天文ドーム、図書室、天然芝の中庭などが整備され、生徒の学びや活動を支える環境がさらに充実しました。
英語教育も同校の特色の一つです。中3ではGTEC®、高1ではケンブリッジ英語検定を生徒全員が受検。高校では放課後に自由参加の英語特別講座を開講しており、卒業時には生徒の約半数がCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)の中上級のB2レベル、約1割が上級のC1レベルに到達します。海外大学進学を希望する生徒への支援体制も整っています。
部活動や生徒主体の活動も盛んです。また、生徒自身が学食の混雑解消を目的とした食券販売アプリを開発するなど、さまざまな場面で自主性と創造力を発揮しているそうです。
本気で挑む経験が育む
自立心と仲間との絆
続いて中学教務委員長の金田知之先生が、入学後半年間の学校生活について説明。同校では、入学式から、5月の運動会と中間試験、6月の学年旅行、7月の水泳学校、9月の文化祭と、さまざまな行事が続きます。なかでも同校を象徴するのが運動会です。そこでは高3生が中1生を指導し、運動が得意な生徒も苦手な生徒も活躍できる場をつくり上げます。金田先生は「本気で挑み、本気の勝ち負けを経験することが次の成長につながります」と語りました。運動会が終わると、中間試験です。同校では学年順位は公表せず、一人ひとりの可能性を大切にしています。
最後に広報委員長の鎌田亨先生が、高3生、卒業生、教員という「開成生を支える人々」を紹介しました。高3生は運動会の指導を通して、卒業生はTA(ティーチングアシスタント)として、また講演会などを通じて在校生を支援します。教員も工夫を凝らした授業を展開し、多彩な学びの機会を提供しています。
最後に、野水先生は「地道な努力を積み重ねる過程こそが人生の財産になります」と語って、受験生と保護者へエールを送り、説明会を締めくくりました。

2024年9月に完成した新校舎。中学校舎・高校校舎・体育施設の接続性・回遊性が高まり、中高一体となった教育環境が実現しました