学校説明会レポート
洗足学園中学校
2026年6月18日(木)
学び・挑戦・心を育てる文化を基盤とした多彩な教育で、学力と人間力を育成
建学の精神に「謙愛」を掲げる洗足学園は、自立した女性の育成をめざして、1924年に設立されました。ミッションスクールではありませんが、校名の「洗足」は聖書に由来し、創立者・前田若尾先生の信仰に根ざしたキリスト教の精神を教育の礎としています。
この日の説明会では、校長の宮阪元子先生があいさつに立ち、「本校の教育の柱である『自立』『挑戦』『奉仕』はこれからも変わりません。一方で、生徒にとってより良い教育になるのであれば、内容や制度は変化を恐れず見直していきます」と語りました。
続いて、同校の特色である「学びの文化」「挑戦の文化」「心を育てる文化」について説明しました。まず「学びの文化」では、中高6年間を通して、文系・理系に偏らない、幅広い学びを重視していることが大きな特徴です。高3まで5教科必修のカリキュラムを採用しており、幅広い知識を身につけることで、進路選択の幅を広げています。一方で、探究学習にも力を入れており、高2ではその集大成としてゼミ形式で論文を執筆し、ポスターセッションや口頭発表会で成果を発表します。なお、1学年約250名のうち約40名が帰国生ですが、英語の取り出し授業以外では一般生と一緒に学校生活を送り、互いに尊重し合う関係が築かれていると言います。
「挑戦の文化」では、「6年間のすべての経験が学び」という考えの下、生徒の主体性を培うさまざまな機会が設けられています。体育祭や文化祭などの学校行事に加え、各学年の宿泊研修も生徒主体で企画・運営されます。ボランティア活動やコンテスト、コンペティションなど、「他流試合」と呼ばれる学外活動にも積極的に参加しています。
「心を育てる文化」では、隣接する洗足学園音楽大学と連携した「楽器習得プログラム」のほか、茶道・華道・書道などの日本文化に親しむ授業を実施しています。答えのない問いについて語り合う同校独自の「哲学対話」を通じて、多様な価値観に触れながら自分自身と向き合う力を育む取り組みも行われています。宮阪先生は「6年間で身につけたものや自信を胸に、次のステップへ送り出してあげたい。その思いを常に持ちながら、生徒たちとの日々を重ねていきたいと思っています」と結びました。
次に、入試広報責任者の玉木大輔先生が、学力形成と人間形成に向けた教育内容について詳しく説明しました。玉木先生は「本校では、全教科でPDCA(Plan,Do,Check,Action)のサイクルを取り入れ、課題設定から情報収集、整理・分析、表現までのプロセスを通して学力を育成しています」と述べ、具体例として、理科の実験や中学入試の過去問題などを挙げました。そして、実際にスクリーンに入試問題を映し出し、データから法則を導く過程を解説しながら「学問の醍醐味は、自分で世の中の仕組みを発見することにある」と伝えました。さらに、実験レポートやプレゼンテーション、ディスカッションといった表現活動まで行うことで、学習内容の定着を促しているそうです。
人間形成については、自治活動や音楽をはじめとする芸術教育、希望制の教養講座「Minerva Seminars」などを通して、主体性や協働性、豊かな感性を養います。これからの時代を見据え、授業や個人面談ではAIを効果的に活用していることも紹介されました。そのうえで、玉木先生は「大切なのは、子どもたちの表情や考え方を対面でしっかりとくみ取り、人間性を育てていくことです」と強調しました。
このほか、企業・大学と連携した全員必修の特別講座やインターンシップなど、社会とつながるプログラムも充実しています。中3以降は希望制の講習や進学指導を行い、総合型選抜から一般選抜まで、生徒一人ひとりの進路の実現を支える体制を整えています。

生徒が気軽に集うコミュニティスペース「Minerva Cafe」。学びや交流を通じて、誰もが心地良く過ごせる空間となっています