学校説明会レポート
早稲田佐賀中学校
2026年5月30日(土)
大学進学の先まで見据えた学びと、探究学習や寮生活を通して主体性と自立心を育む
佐賀県唐津市にある早稲田佐賀中学校・高等学校は、早稲田大学の系属校として、「進取の精神」「学問の独立」「地球市民の育成」を掲げ、「確かな学力と豊かな人間性を兼ね備えたグローバルリーダー」の育成をめざしています。
この日、SAPIX代々木ホールで開催された説明会では、教頭の覚前宏道先生が教育内容や附設寮について説明しました。教育の柱となるのは、「主体的・対話的で深い学び」です。単に知識を身につけるだけでなく、みずから課題を見つけ、考え、発信し、周囲と協働しながら行動できる人材の育成をめざしています。
強みの一つは、早稲田大学との密接な連携です。早稲田大学への推薦枠は現在148名まで拡大し、2026年春には卒業生の6割強が早稲田大学へ進学しました。覚前先生は「推薦枠を埋めることが目的ではなく、大学で学ぶ力を身につけた生徒を推薦したい」と説明しました。高校では早稲田大学にある13の学部すべての学部説明会を実施しているほか、早稲田大学教員の出前授業や講演、卒業生や保護者によるキャリア講演など、将来を考える機会を数多く設けています。
学力面では、朝テストや小テスト、定期テストを通して基礎学力の定着を図ります。理解が十分でない生徒には補習を実施し、学力に余裕のある生徒には大学入試レベルの演習を行うなど、一人ひとりの習熟度に応じた学習支援も充実しています。
地域の特色を生かした探究学習も、同校ならではの取り組みです。中1では唐津、中2では九州、中3では日本へと視野を広げながら探究活動を進めます。ホームステイや、有明海での干潟体験、唐津焼体験のほか、地方創生をテーマにした企業見学や研修旅行を実施。中3では卒業研究に加え、修学旅行も生徒自身が企画・提案し、行き先を決定します。また、希望制講座「ワセクエ(早稲田佐賀クエスト)」では、サーフィンの一種であるSUPやヨット、ホタル観賞など年間約100講座を開講しており、教室では得られない学びを体験できます。
英語教育では、ネイティブ教員による授業やオンライン英会話(希望者対象)を実施しています。また、1年間留学しても、帰国後、留年することなく進級・卒業できる進級留学や、個人留学、ターム留学など、さまざまな留学制度も整備。短期の海外研修も複数実施しており、生徒の国際感覚を養っています。
現在、全国35都道府県のほか海外からも生徒が集まっており、約6割の生徒が附設寮「八太郎館」で生活しています。中1から高1までは4人部屋、高2・3は個室で、毎日の学習時間や生活指導を通して自立心や社会性を育みます。共同生活では意見の違いなどから小さなトラブルも起こるそうですが、覚前先生によると、「それも社会性を育む機会と考えている」とのこと。寮には教員や寮主任、寮長、寮母などを配置し、学習面と生活面の両方をバックアップしており、ホームシックや生活面の不安についても教員やスクールカウンセラーが相談に応じているそうです。覚前先生は「寮生活は、自分の思いどおりにならないことも含めて学ぶ場です。お子さんの適性や意思を十分に確認したうえで、入寮を考えてください」と語りました。
2027年度入試では、九州入試に地域枠を新設します。募集定員は九州約80名(うち40名が地域枠)、首都圏約40名の計120名です。12月に新思考入試、1月・2月に一般入試を実施します。「詳細は9月に公表する募集要項で確認してください」とのことでした。

唐津城を望む自然豊かな環境に広がるキャンパス。探究活動や附設寮「八太郎館」での共同生活を通して、主体性と自立心を育んでいます