学校説明会レポート
東海大学付属浦安高等学校中等部
2026年7月16日(木)
独自の教育プログラム「浦安人生学」を通して「人としての在り方生き方」を探求する
1955年、渋谷区富ヶ谷に開校した東海大学付属高等学校は、1975年に千葉県浦安市に移転し、東海大学付属浦安高等学校となりました。当初は男子校でしたが、1988年に共学の中学校を開校して中高6年間、さらに中高大10年間の一貫教育体制を整え、その3年後には高等学校も共学化しました。広大な敷地には、蔵書約6万冊の図書館、全天候型グラウンド、5階建ての体育館などを備え、「質の高い文武両道」の実現をめざしています。
この日のオンライン説明会では、副校長の宮嶌咲由里先生が教育内容について説明。「本校の学びのテーマは、『大学の先にある人としての在り方生き方の探求』です。その実現に向け、中等部では、まず基本的な生活習慣を身につけます。そのうえで、体験学習を通して主体性や協働性など、社会参画に必要な資質を養い、将来に対する自分の考えを深めるシティズンシップ教育を推進しています」と話しました。
視しているのは「体験から学ぶ」ことです。校外学習や学校行事を通して、自分で考え、行動する力を養いながら学びを深めます。その象徴となるのが、総合的な学習の時間に取り組む独自の教育プログラム「浦安人生学」です。これは、「思いやり」「キャリア教育」「課題学習」を3本柱とし、人間力や社会貢献への意識を育て、将来設計へとつなげる学びです。なかでも中等部では、「思いやり」の心を育む教育に力を注ぎ、3年間を通して手話講座や地域でのボランティア活動に取り組みます。宮嶌先生は「手話講座では、ことばの壁を越えたコミュニケーションの方法があることを学びます。同時に、相手の立場を思いやる気持ちを養い、さまざまな個性を持つ人々との共生について考えます。生徒には『誰かの幸せのために努力できる』姿勢を培ってほしいと考えています」と話しました。
「キャリア教育」では、中1で職場見学、中2で職場体験、中3で志望に応じた職業体験を行います。そうやって職業観や勤労観を養いながら、社会に貢献する意識を高めます。「課題学習」では、体験を通して得た知識や考察を発表し、プレゼンテーション力の向上を図っています。
大学や研究所、博物館、企業など、各分野の専門家と連携した「土曜講座」も開講しています。「自然科学系」「比較文化学系」「社会文化学系」「健康医科学系」の4系統の講座があり、興味に応じて年2講座ずつ、中学3年間で計6講座を選択し、専門的な学びを深めます。このほか、中1では、第一次産業に触れて食の大切さを学ぶ「南房総自然体験教室」を実施。農業体験や自然探索などを通して、SDGs(持続可能な開発目標)に関する課題の発見と解決に取り組みます。
英語教育にも力を注いでいます。ネイティブ教員による授業を導入しているほか、中1では「TOKYO GLOBAL GATEWAY英語学習」、中2では「ブリティッシュヒルズ国内英語研修」、中3では全員参加の「ニュージーランド英語研修」を実施しています。
こうした体験的な学びとともに重視しているのは、大学進学後に必要となる基礎学力の定着です。英語と数学では、習熟度別・少人数制の授業を導入し、一人ひとりの理解度や目標に応じて学習を進めます。苦手科目については、放課後の補習講座「プラススタディ」で支援するほか、高校生の先輩も学習をサポートしているそうです。
高等学校では、付属校の強みを生かし、受験指導に偏らない文理融合型のカリキュラムを採用しています。幅広い教科を学び、バランスの取れた学力を養います。2026年春の卒業生の進学率は96.1%で、約7割が東海大学へ進学しました。最後に、宮嶌先生は「本校では体験による学びを何よりも大切にし、コミュニケーション力や、自分の気持ちをきちんと表現する力を培っています。将来にわたって誰からも愛され、思いやりのある子どもたちを育てていきたいと考えています」と語り、説明会を締めくくりました。
全教室に冷暖房と電子黒板機能付きプロジェクターを備え、無線LANなどのICT環境も整えています