受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 栄光学園中学校

マイペースがいいペース

R.Mさん お子さんの名前 Sさん

 とにかく良くも悪くもマイペース。3年間の中学受験生活でブレなかった息子の姿勢です。新4年生の2月から他塾で受験をスタートさせた息子ですが、よりレベルの高い仲間と切磋琢磨することを期待して、5年生の9月にサピックスに転塾しました。そこからの1年半はあっという間で、途中で受験を諦めようと思うくらい落ち込んだ時期もありましたが、サピックスの帰りにはいつも楽しそうに授業や先生、クラスの仲間の話をしてくれました。一方で家庭学習が捗らず、ついきつい口調になってしまうことも度々ありました。6年生の後期から志望校別の土曜特訓に加えてSSが始まると、ますます平常授業の復習まで手が回らなくなったため、思い切って土特とSSの復習、過去問に絞って学習することにしました。志望校は、自由な気質の麻布・栄光を勧めたい父と、学園祭が楽しかった聖光を選びたい息子。先生にも相談をして可能性を諦めず全てにチャレンジすることにし、過去問も3日に予定していた国立と合わせて4校分を並行して取り組むことにしました。一つに絞ったほうが良いかと迷ったこともありましたが、手広くやることで気分を切り替えられ、結果的には最後まで気持ちを切らさずに取り組めたのだと思っています。
 1月受験では幸先よく連続合格となり、息子の2月の受験プランは決まりました。これで安心したわけではないと思いますが、直前の3週間はさらにマイペースになり、「あと何日なんだなぁ…」と、かなり他人事のように過ごしていました。ここまで来たらこれまで学んできたことを信じようと、色々と言いたい気持ちをぐっとこらえ、「悔いだけは残さないように」とだけ伝えて見守ることにしました。思い返してみれば、そのマイペースな性格が過度な緊張を生むことなく、平常心で入試に臨めたのでしょう。そして迎えた2月本番、4日間で六つの試験を精一杯駆け抜けた息子の背中は、日に日に大きくなっていくように感じるくらい充実感に満ち溢れていました。最終日と決めていた4日は最難関の聖光。チャレンジしたかった学校ですし、精一杯楽しんで来いと送り出しました。翌日に最後の結果を確認し、息子の3年間の受験は終了しました。合格をいただいた学校はいずれも素晴らしく、進学する学校についてはすごく悩みましたが、4月からは名物の坂を上って登校すると決めた息子。今は体力的に不安はありますが、一歩一歩力強くあこがれのキャンパスに向かって歩んでくれることでしょう。
 最後になりますが、長時間の授業でも子供たちを飽きさせず、かつ効果的に教えてくださった先生方、温かく見守ってくださった職員や警備の皆様に感謝いたします。サピックスで得た経験や仲間は、息子にとってかけがえのないものになったと思います。校舎の先生方に合格の報告に行った帰り、「これでサピックスに行くのも最後か、寂しいな」と言った息子の言葉が全てを物語っていました。

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