受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 海城中学校

「努力は報われる」の重み

K.Kさん お子さんの名前 Rさん

 「携帯電話が欲しいから、塾に行くよ!」の息子の一言から、私たちの中学受験生活がスタートしました。
 SAPIXに通い始めたのが4年生の5月。それまでは水泳やピアノ、野球などの習い事をしていましたが、大好きな野球はできるところまで続けることにしました。5年生までは野球が第一優先で、遠征なども含め土日祝日は朝から晩まで、平日も塾から帰ってきて練習、という野球漬けの日々でした。ですが、その分野球をやっていない時間に集中して勉強するというスタイルで続けられたのは、今振り返ってみると良かったのだと思います。
 そんな野球中心の生活も、5年生の秋にはSAPIXの先生方の助言もあり、大好きな野球をやめて勉強に専念する選択をしました。それは息子が自ら口にした言葉だったので、親としては受験に向けて「本気」のステージが一つ上がったような感覚がありました。
 それからは、遊びと勉強時間のバランスをどうとっていくか、親がスケジュールを管理していく日々でした。幸い大きなスランプはなく、良くも悪くも「遊ぶ・休憩する」時間が比較的多い子でしたので、ストレスはあまり感じていなかったと思います。受験前日までほぼ毎日、野球の練習? 遊び?が気分転換になったのはとても大きかったです。そして、何より「塾の授業がとても楽しい」と、塾に行くのを楽しみにしていた息子はとても幸せだったと思います。これも全て先生方が素晴らしい面白い興味深い・飽きさせない授業をしてくださったお陰だと思っています。
 一方で親の方は、子どもの中学受験が初めてでしたので、先生に何を相談すればいいかも分からない、という不安な日々を送っていました。6年生の直前期で、ようやく息子の成績で焦った私は初めてお電話で相談させてもらいました。その時の先生の丁寧な対応は今でも忘れません。もっと早くから相談させてもらっていたら、というのが反省点です。
 受験直前期の12月には、それまであまり風邪を引いたことがない息子が熱を出してしまい、勉強が遅れてしまう、という焦りも感じつつも、その後はより一層健康面に気を遣って過ごしました。1月はほぼ息子に付きっきりで勉強のスケジュール管理などサポートしました。そして迎えた受験本番。精神面でかなり苦しい思いもしました。声をあげて大泣きをした2日目の夜、しかし次の日には気持ちを切り替え受験会場に向かう息子の姿は一生忘れないと思います。大きなスランプはないと書きましたが、受験本番の苦しい体験が息子を一皮むけさせてくれたように感じます。蓋を開けてみると、泣いた原因となった学校からも繰り上げ合格をいただき、ありがたい結果で終えることができました。「努力は報われる」と心の底から言えることが、こんなにも困難を乗り越えた先にあるんだ、と実感させてもらった「受験体験」でした。最後に、一緒に頑張ってきた仲間と先生に心から感謝いたします。

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