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進学校 ▶ 青山学院中等部
星をつかむまで
A.Oさん ●お子さんの名前 Rさん
冷たく張り詰めた空気を纏う2月初旬の受験当日、娘は幾分か緊張の色を見せながら、しかし凛とした表情としっかりとした足取りで試験会場に入っていきました。その姿は、一回りも二回りも頼もしく成長したように見えました。安堵して見送った私の脳裏を駆け巡る、娘がその日のために費やしてきた様々な瞬間。その一瞬一瞬が眩い光を放っているようでした。
まだ無邪気に通っていた入室まもない低学年の頃。中学受験は高い山だと親子共々改めて認識した中学年の頃。受験生になってからは、本心を隠して実力以下の学校を第一志望だと言って予防線を張った日々もありました。成績が伸び悩み、模試や過去問で思うように得点できない時期もあり、小さな肩に大きな重圧が押し寄せていることは明らかでした。そして何より、大好きな友達と遊ぶ時間を自制しなければならない孤独感。
私が心がけたのは、娘の頑張りを認め、決して小さな成長も見逃さないことでした。「今日は、昨日よりも集中できていたね」「難しい問題が解けるようになったね」と具体的な言葉で伝えることを欠かさないようにしました。一方で、それと同等以上に気分転換を大切にしました。おいしいものを食べに行ったり、他愛もない話で笑い合ったり。そんな時間が娘の心を軽くしてくれていれば、と期待する毎日が過ぎていきました。
小学校生活が終わろうとする今振り返ると、娘にとって中学受験とは星をつかむ旅の始まりだったのではないかと思えてなりません。進学先を含む学校の見学や説明会への参加は単なる情報収集ではなく、夜空に光り輝く幾多の星々の観測だったに違いありません。受験に至る道のりは決して易しいものではありませんでしたが、娘は通塾をやめたいとか受験を諦めたいとかを口にしたことは一度もありませんでした。その小さな胸には、憧憬という名の羅針盤が確かに存在したからです。
「星をつかみたい」、これが私たち親子の願いです。ここまでは私が伴走してきましたが、ここからは一人で星を巡る壮大な冒険が始まります。中学生、高校生、大学生、さらには社会人になっても星をつかむ旅はきっと続いていくことでしょう。そしてこの先、つかもうとする指先が届かないこと、一度つかんだと思っても指の間から零れ落ちていくことも幾度となく経験することと思います。しかし、いつの時も胸に秘めた羅針盤はなくさないでいてほしいと願っています。
最後に、サピックスの先生方をはじめとして、娘の羅針盤を磨き、ここまでの旅を支えてくださった全ての方々に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
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