受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

Spotlight

(「25年9月号」より転載/25年8月公開)

桐光学園
中学校・高等学校

「男女別学の完成形」でめざす
時代に即した世界標準の教育

 2028年に迎える高校創立50周年に向け、桐光学園では新校舎の建設をはじめとするさまざまな学校改革を進めています。男女別学と文武両道の精神を尊重する同校では、次の時代に向けてどのような教育ビジョンを描いているのでしょうか。これからの男女別学のあり方と、同校が目標とする世界標準の学びについて、学校長の岡村薫先生に伺いました。

男女別学は「個別最適」な学びの形
協働に向けたルールの見直しも

カナダ大使館で行われたダブルディプロマ調印式。右が岡村先生

 桐光学園は、ホームルームや授業は男女別に、学校行事や委員会・生徒会活動は男女合同で行う男女別学の学校です。このシステムについて、学校長の岡村薫先生は「性別による社会的な期待や役割に左右されず、個々の能力や興味に応じて学ぶことができる、『個別最適』を極めた学びの形です」と語ります。男女それぞれの、伸び伸びした環境で学ぶ安心感が自己肯定感の向上につながり、学業に対するモチベーションも高まるというわけです。

 とはいえ、社会に出れば男女協働が常識です。10代のうちに、異性の考え方や価値観の違いを知っておくことも大切です。こうした時代の変化を鑑み、同校では今年度からさまざまなルールの見直しを行っています。すでに600以上の講座がある講習の一部は男女合同で受講できますが、これに加えて従来禁じていた、女子棟職員室と併設されたラーニングコモンズに男子生徒の立ち入りを許可しました。2028年7月に竣工予定の新校舎にも男女共用のラーニングコモンズを多く設ける予定で、杓子定規なやり方で男女を分けるのではなく、合理的かつ柔軟な線引きを行うことで、「男女別学の完成形」をめざします。

世界の名門に通ずる文武両道の精神
カナダの高校卒業資格も取得可能に

 同校には全国レベルの実力を持つクラブがいくつもありますが、「文武両道の精神は世界のトップ校にも通ずるもの」と岡村先生は言います。その念頭にあるのは男女別学を貫き、学業のみならず、スポーツや芸術に秀でた人材を数多く輩出する海外名門校の教育モデルです。その代表格であるイギリスのイートン校と同校は、過去にサッカーやラグビーを通じた交流を行ってきたほか、夏休みには高1・2の希望者をサマースクールに派遣、来年には日本公演を行うイートン校聖歌隊の同校訪問も予定されるなど、親密な関係を築いています。

 こうした交流のなかで、「イートン校のような伝統校がどんな価値観を持って生徒の指導に当たっているかを知り、本校にもその姿勢を取り入れることが大切だと思うようになりました」と岡村先生。常にグローバルスタンダードと照らし合わせながら、生徒にきめ細かく対応できる教育の形を模索しているのです。

 その強い思いの表れの一つが、今年4月に締結したダブルディプロマです。オンラインで所定のプログラムを修了すると、同校の卒業資格に加え、カナダ・オンタリオ州の高校卒業資格を取得できる制度(海外大学進学にも有効)で、この提携をはじめとして、今後は多彩な教育活動を展開していくことにしています。

 最後に、岡村先生は「何かに全力で打ち込める環境をお探しなら、わたしがご案内しますので、ぜひ一度本校に見学にいらしてください。ふだんの学校のありのままの姿をご覧のうえ、志望校の一つとして検討していただければ幸いです」と締めくくりました。

《学校のプロフィール》

桐光学園中学校・高等学校

所在地:〒215-8555 神奈川県川崎市麻生区栗木3-12-1
TEL:044-987-0519(代)

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