中高でドイツ語を学んだ経験が大きな糧に
現在外務省に勤める堀智宣さんは、「獨協での6年間がなければ、今の道を歩んでいなかったかもしれません」と話します。特に思い出深いのが、演劇部での活動です。顧問の柳本博先生の指導の下で、演劇に熱心に打ち込み、2代目の部長を務めました。この演劇部での経験は、仕事にも生かされていると言います。「今年の夏、『アフリカ開発会議(TICAD)』に携わりました。細心の注意を払いながら、さまざまなチームが連携して一つのイベントをつくり上げることは、総合芸術と呼ばれる演劇に通じるものがあります」と語ります。恩師の柳本先生については、「身近で生きざまを見せてくれた人生の先輩。先生との出会いはかけがえのないものでした」と振り返ります。
堀さんには、獨協で運命的な出来事がもう一つありました。それは、ドイツ語との出合いです。創立当時からドイツ文化と深いつながりのある同校には、ドイツ語を学べる環境が整っています。堀さんは中高時代にドイツ語を学んだ経験を生かし、上智大学卒業後に奨学金を得てドイツへ留学。そして、現地で知り合ったドイツ人の元外交官から「あなたは外交官に向いている」と言われたことをきっかけに、外交官を志しました。「獨協で本格的にドイツ語を学んだことが、今の自分につながっています」
生徒が主体的に考え、適応力を養える校風
堀さんは外務省職員として、10年間にわたり天皇陛下や首相のドイツ語通訳を務めています。最もふさわしいと認められた人だけが任命される仕事なので、堀さんは「今でも語学の勉強は毎日欠かせません」と語り、地道な努力の大切さを強調します。「努力が報われるか、報われないかを考えるよりも、『報われたい』という強い気持ちを持つことが大切です」
獨協の印象を尋ねると、「いい意味で自由な学校」と堀さんは答えます。「生徒が主体的に考え、自分のやりたいことをみずから決めるという校風があります。社会に出てから必要となる適応力を中高時代から養えたことは、今の職業にも役立っています」
最後に堀さんは、受験生に向けて次のようなメッセージを送りました。「変化が激しい今の時代は、先を見据えることも大切ですが、いつ何が起こるのか予想できないのも事実です。だからこそ、『今』を一生懸命に生きることが大切だと思います。その『今』の積み重ねがやがて『過去』となり、これから迎える『今』が『未来』になります。今この瞬間に何をするかを考え、ぜひ前へ踏み出し続けてください」
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外交官として世界を飛び回る堀さん。今年の秋からはケニアに赴任予定です
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演劇部顧問の柳本博先生(右)と一緒に。堀さんは主役を演じることが多かったそうです
獨協中学・高等学校
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