受験ライフをサポートする進学情報誌 さぴあ

スクールファイル

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2026年6月号から転載

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江戸川学園取手中・高等学校

英語・進路・探究の3領域の改革で
「選び取り、発信する学び」を実現

江戸川学園取手中・高等学校は、「心豊かなリーダーの育成」を教育理念に掲げ、きめ細かな学習指導や進路指導を行っています。2026年度は入試制度の改革とともに、教育プログラムの改革も実施。その狙いや詳しい内容について、校長の山本宏之先生、進路支援部長の熊代淳先生、中等部教頭(入試広報部長)の遠藤実由喜先生に伺いました。

江戸川学園取手中・高等学校 校舎写真

難関大学の合格実績が好調
生徒の志望に寄り添いながらサポート

校長 山本 宏之 先生

校長 山本 宏之 先生

進路支援部長 熊代 淳 先生

進路支援部長 熊代 淳 先生

中等部教頭(入試広報部長) 遠藤 実由喜 先生

中等部教頭(入試広報部長)
遠藤 実由喜 先生

広野 今年の大学合格実績が好調のようですね。卒業生の進路には、どのような特徴がありますか。

山本 難関大学を中心に着実な伸びが見られました。特に東京大学は、昨年の4名から10名に増え、10年ぶりに2桁に到達。早稲田大学、慶應義塾大学の合格者数も大きく伸ばしました。国公立大学全体の合格者数は115名で、安定した実績で推移しています。医学部は年度ごとに志望動向に変化がありますが、引き続き、生徒一人ひとりの志望に寄り添いながら、多様な進路の実現を支えていきます。

広野 中等部から「東大ジュニア」「医科ジュニア」「難関大ジュニア」という体制ができて、定着してきたことも大きいと感じていますが、いかがでしょうか。

山本 そうですね。それぞれの生徒に合わせた目標設定と指導を徹底し、「届く可能性のある最高到達点」をめざす方針を貫いてきました。常に生徒を後押ししてきた積み重ねが、今回の結果につながったと考えています。

広野 総合型選抜で合格する生徒も増えていますか。

熊代 総合型選抜は、筆記試験だけでは測れない才能を生かす入試として利用しています。筑波大学のAC入試、北海道大学のフロンティア入試、東北大学のAO入試などの難関大にも今春、合格者が出ました。しかし、在学中の探究活動が大学入試のためのものになってしまってはいけないと考えています。生徒が本当に究めたいと思う分野を見つけ、“本物”の探究活動ができるようにサポートします。生徒数が多い分、教員の人数も多いため、さまざまな専門分野を持った教員が多様な進路に対応しています。

発信型の英語プログラムやデュアル・ディプロマ
トラック制の探究活動で可能性を広げる

広野 2026年度から導入する新たなプログラムについて教えてください。

山本 三つの領域で大きな転換を行います。まず英語、二つ目は進路、三つ目は探究です。

熊代 英語では、発信型のプログラム「EDGE(EDotori Global Engagement)」を中1から導入します。日本人はどうしても話すことに勇気が持てず、海外に行く機会があっても踏み出せない若者が多いと聞きます。そこで、通常の英語の授業とは別に1コマを設け、本校オリジナルのプログラムでスピーチやプレゼンテーションの能力を身につけます。中1は「英語で自分を伝える」、中2は「英語で他者とつながる」、中3は「英語で世界と向き合う」というテーマを設定。1クラスを二つに分けた少人数制で、楽しく話すことを目的としています。

広野 明確なテーマの下で、3年間一貫したプログラムを受けられるのは恵まれていると思います。進路の面では、デュアル・ディプロマ・プログラムがありますね。

熊代 本校の卒業資格と、アメリカのThe Providence Country Day Schoolの卒業資格が同時に取得できるプログラムです。中3の5月から高2の5月までのなかから2年間、週7時間の授業を履修して単位を取ります。約15人という少人数のクラスで、発言が求められるため、中1から授業で身につけた実践的な英語力を生かすことができます。費用はかかりますが、留学しなくても海外の高校の卒業資格が取得できるのは大きなメリットだと思います。成績のスコアによっては、アメリカの上位の大学への進学も可能です。

広野 海外大学への進学も、これまで以上に可能性が広がりますね。

熊代 そうなることを期待しています。三つ目の探究では、高等部でトラック制を取り入れます。学術論文、ビジネス探究、グローバル探究、映像クリエイトの四つのトラックから、生徒が自分の興味のあるものを選んで、探究活動を進めていきます。根本には、生徒たちがやりたいことを大切にしようという思いがあります。中等部の東大ジュニアと難関大ジュニアではさまざまな分野を知り、視野を広げていく探究を行い、医科ジュニアでは非認知能力を伸ばすプログラムを実施します。

山本 これらの改革は、「与えられた学び」から「選び取り、発信する学び」への転換を意味しています。江戸取の基本の教育はしっかりと続けますが、さまざまな方向にも選択肢を広げ、懐の広い学校をめざします。生徒一人ひとりの挑戦や変化を大切にして、本校の新しいかたちとして根付かせていけたらと考えています。

江戸川学園取手中・高等学校 ライフサイクル講座

4種類のトラックから自分の興味・関心に合わせて選べる高等部の探究。ビジネス探究はMBAの教授陣による本格的なプログラムを実施

「やればできる」という実感を重ね
自信も学力もつけながら成長

サピックス小学部 教育事業本部 本部長 広野 雅明

サピックス小学部
教育事業本部 本部長
広野 雅明

広野 2026年度の中学入試においても、大きな制度の変更がありましたね。

遠藤 昨年度までは受験者全員を対象に英語のリスニングを実施していましたが、今年度から廃止しました。入学してからの英語教育が充実しているので、入試で測る必要はないと判断したためです。また、1月25日の適性型入試を廃止し、1月9日入試を新設しました。もちろん、適性型にも一定のニーズはあるのですが、基本的には4科目型を重視したいという方針です。結果的に受験者数がかなり増えたので、この変更が良い方向にとらえられたのではないかと考えています。

広野 最後に、受験生へのメッセージをお願いします。

山本 中学・高校の6年間は、学力だけでなく、人として大きく成長する大切な時期です。中学受験はゴールではなく、新たなスタートですので、入学後にどのような環境で学び、どのように成長していくかが、将来につながります。本校では、一人ひとりの状況に応じてていねいに指導し、「やればできる」という実感を積み重ねながら、自信と学力を育てていきます。これからも規律ある学校生活のなかで、生徒たちが安心して成長できる環境を整えていきたいと思っています。

Information

www2.e-t.ed.jp/information/2026年度入試説明会日程(中等部)/

※学校説明会などの情報は上記よりご確認ください。