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スクールファイル

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2026年8月号から転載

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三輪田学園中学校・高等学校

伝統に新たな学びと
挑戦を加えて
「徳才兼備」の女性を育てる

1887年に創立され、女子伝統校として知られる三輪田学園。「誠のほかに道なし」を校訓に、豊かな人間性と高い学力をあわせ持つ「徳才兼備」の女性を育てています。女子校としての歴史を大切にしつつ、英語教育や理数教育に新たな学びを導入。学力と人間力をていねいに伸ばす同校の教育について、校長の加納克也先生に伺いました。

三輪田学園中学校・高等学校 校舎写真

誠実であることを行動原理に
現代の「徳」と「才」を身につける

校長 加納 克也 先生

校長 加納 克也 先生

広野 貴校では、「徳才兼備」を教育理念に掲げていらっしゃいます。「徳」と「才」はそれぞれどのように位置づけているのでしょうか。

加納 「徳才兼備」は、本校の創立者である三輪田眞佐子が創立前から提唱していたことばで、建学の理念の一つであると同時に教育方針の柱でもあります。「徳」は豊かな人間性、「才」は知識や技能はもちろん、現代社会では英語4技能やICTのスキルを含みます。ただ、「才」だけで心が伴っていない人は、社会のなかで信頼を得ることはできません。「徳」「才」の順にした創立者の考えを、時代が変わっても大事にしています。

広野 リーダーシップを発揮するには「この人についていきたい」と思わせる人間力が必要ですね。

加納 まさにそこを育てていきたいのです。本校の校訓「誠のほかに道なし」は、自分にも周囲の人にも誠実であり続けることが最も大切であると説いています。この教えを行動原理として日々を過ごせば、自然と周囲から信頼される言行一致を実践できるようになります。

広野 その「徳」を身につけるために、具体的にどんなことをされていますか。

加納 礼儀作法などの授業があるわけではなく、常に相手をおもんぱかったことば遣いや態度を意識することを教えています。生徒も教員も何事にも誠実に向き合うなかで、生徒たちは自然に思いやりや礼儀を身につけていきます。

広野 日々の生活のなかで相手を尊重する行動ができていれば、特別な授業がなくても「徳」は身につきますね。

加納 そうしたことが三輪田の文化として根づいているのだと思います。

英語・数学は習熟度別授業を実施
理科は四つの実験室を完備

広野 「才」は、学力を伸ばす取り組みが中心になると思います。貴校は英語教育に定評がありますが、現在はどんなことに力を入れていますか。

加納 英語は少人数制の習熟度別授業を行っています。英語資格入試を実施しているので、中学入学時から英語力に差があるため、英検®準2級以上のHonorsクラス、3級レベルのAdvancedクラス、基礎から始めるStandardクラスの三つに分け、さらに分割授業で文法や単語といった英語の土台をしっかり学んでいきます。ネイティブの教員を中心にした英会話の授業も充実させており、昨年度からはオールイングリッシュの「MGC(ミワダ・グローバル・コンピテンス)プログラム」を導入しました。これはグローバルな社会で通用するための非認知能力を養うもので、文法や単語の知識量ではなく、自分の考えをどれだけ表現できるかを重視しています。

広野 英語を実際に使ってみる授業は重要ですね。

加納 習熟度に合わせて土台をつくる授業に加え、多様な視点を養うグローバルな授業とのバランスを取りながら効果的に4技能を鍛えています。学年ごとに英検®の到達目標を定めており、高2修了時点で2級取得を目安にしています。

広野 理数系に関する学びはいかがでしょうか。

加納 数学でも少人数制の習熟度別授業を行っています。ていねいにじっくり学べる環境です。理科は、特に中学の間は実験と観察を重視しています。物理・化学・生物・地学それぞれに実験室があり、各学年で数多くの実験や観察を取り入れ、実際に触れてみることを大切にしています。うまくいかなかった実験が学びを広げる場合もあるので、実験室が整っていることは理系教育に大きなプラスになっています。卒業後は毎年約4割の生徒が理系に進学しています。

英語「で」学ぶMGCプログラムは生徒からも好評です。グローバル人材として活躍するためのマインドセットの獲得をめざします

英語「で」学ぶMGCプログラムは生徒からも好評です。グローバル人材として活躍するためのマインドセットの獲得をめざします

ICTやAIを日々の学びに活用
高大連携も多様な形で進む

サピックス小学部 教育事業本部 本部長 広野 雅明

サピックス
教育事業本部 本部長
広野 雅明

広野 ICT教育にも力を入れているそうですね。

加納 生徒一人ひとりにデバイスを持たせて8年がたち、今では当たり前に活用できている状況です。ツールとして便利になったというだけでなく、ICTの負の側面まで含めた情報教育をきちんとやっていく必要があると考えています。英作文の添削に使用するなど、AIの活用も進んでいますが、こちらも便利な半面、どう使うか、どう使わせないかを考えながら取り組んでいます。

広野 高大連携にも積極的に取り組まれています。

加納 近接する法政大学とは2015年から高大連携を進め、さまざまなプログラムを実施しています。なかでも高3を対象にした「高大連携講座」では1学期の間、総長の講話を皮切りに各学部の教授がご自身の専門分野について講義を行ってくださいます。法政大学への進学を希望する生徒はもちろん、そうではない生徒にも進路を見つめ直す機会になっています。法政大学の全15学部に合計30名の指定校推薦枠があります。

広野 すぐ近くに連携する大学があるのは非常に恵まれていますね。

加納 東京女子大学や津田塾大学とも連携協定を結んでいます。今後はさらに医療系の学びを深められる大学との連携を模索しているところです。

広野 中学・高校でのキャリア教育も変わってきているのではないでしょうか。

加納 進路指導は生徒のやりたいことから道を決めるという方針を大事にしています。中学では社会や職業について幅広く考え、高校では自分の興味や適性を具体的に考えてもらいます。卒業生を招いて講演してもらう機会も設け、未来から逆算しながら生徒一人ひとりの進路実現をサポートしています。

広野 最後に、貴校をめざす受験生と保護者に向けてメッセージをお願いします。

加納 本校は不易流行の精神で守るべきものは守りつつ、新しいことにも積極的に取り組んでおり、特にここ10年は校外に出ていろいろなことにチャレンジする学校になりました。「誠の教育」で徳を育てつつ、さまざまなことに挑戦して自分を成長させたい人は、ぜひ三輪田学園に来ていただきたいですね。

Information

www.miwada.ac.jp/exam/guidance.html

※学校説明会などの情報は上記よりご確認ください。