受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

帝京大学中学校

2022年6月4日(土)

面倒見の良い少人数教育で生徒のポテンシャルを引き出し、人間力を高める

 建学の精神に「努力をすべての基(もとい)とし、偏見を排し、幅広い知識を身につけ、国際的視野に立って判断ができ、実学を通して創造力および人間味豊かな専門性ある人材の養成を目的とする」を掲げる帝京大学。その付属校である帝京大学中学校・高等学校では、「心身が健やかで創造力と責任感にあふれた人材の育成」をモットーに、少人数クラス編成によるていねいな指導を実践しています。

 この日の学校説明会は、最初に教頭の大塚啓之先生が登壇。同校の特徴である「面倒見の良さ」について触れ、受験期に大病を患った生徒が病と闘いながら大塚先生と二人三脚で大学進学をめざしたことについて紹介し、次のように語りました。「生徒と教員の距離が近いのが本校の特徴です。わたしたちは常に生徒に寄り添い、それを乗り越えたときの喜びを一緒に分かち合いたいと願っています」

 続いて、入試広報部の輪島暖士先生から学校紹介がありました。中学校の1学年の人数は約120名で、1クラス約30名ずつの4クラスで編成されています。各学年には8~10名の教員がつき、きめの細かい指導を行っています。教員は原則的に6年間持ち上がりとなるため、「生徒との信頼関係が築きやすい環境」とのこと。輪島先生は「生徒たちは頻繁に職員室を訪れ、勉強や進路の質問だけではなく、日常の相談ごとや世間話、家庭のことに至るまで教員とさまざまな会話を楽しんでいます」と語りました。

 教育面においては、「基礎学力養成」「知的好奇心」「多様な体験」を教育の3本柱に据え、最終的にこれらを兼ね備えた総合力を獲得することで大学進学をめざします。学習カリキュラムは、生徒の発達段階に合わせて、中高6年間を2年ごとに区切って設定しています。まず中1・2では、主要3教科の小テストを毎朝実施して学習習慣を身につけます。さらに、定期考査ごとに面談を実施し、生徒が立てた計画や実際の学習法にアドバイスをするなど、ていねいなサポートで基礎学力の定着を図っています。次に中3・高1では、さまざまな経験を積むことで判断力や応用力を鍛えます。中3で高校の先取り学習を行う一方、沖縄旅行(中3)、ニュージーランド語学研修旅行(高1の希望者対象)を実施します。そして集大成となる高2・3では、希望する進路に沿ったコース制授業や個別進路指導、夏期講習などにより将来への歩みを進めていきます。高3生向けの夏期講習については、昨年は大学別・教科別に88の無料講座を開講し、約9割の生徒が受講したとのことです。

 「本校では放課後などに友人同士で勉強を教え合う雰囲気が自然と生まれており、学習への仕掛けとして廊下の随所にホワイトボードを設置しています」と話す輪島先生。生徒たちは、英単語や漢字の練習をしたくなったときや、先生に質問をするときなどに、それらのスペースを利用しています。輪島先生によると、「ちょっとした疑問はそこで解決できるため、とても重宝され、教師を囲んで人だかりができていることもあります」とのこと。自習室や図書室も整備されていますが、放課後にここで勉強する生徒が少なくないそうです。

 最後に、入試広報部主任の竹之内毅先生が入試について説明しました。同校には特待生制度があり、第1回の2月1日午後(4科)の上位合格者から若干名と、第2回の2日午前(4科)の上位合格者15名を特待生として選出します。合格者は入学金や設備充実費のほか、6年間の授業料・維持費が免除となります(1年ごとに継続審査あり)。2023年度の募集要項は8~9月ごろに学校ホームページに掲載されるとのことです。

イメージ写真 教師と生徒が和やかに会話するアットホームな校風が魅力。多摩丘陵の自然が広がる恵まれた環境にあり、学校直通のスクールバスも運行しています

www.teikyo-u.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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