受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

八雲学園中学校

2022年6月7日(火)

多彩なプログラムで英語プレゼン力を向上。次世代を担うグローバルリーダーを育成

 1938年に創立し、教育理念に「生命主義・健康主義」を掲げ、長らく女子校としての伝統を守ってきた八雲学園。2018年に共学化し、男女が協働して相互理解を深める環境の下、次世代のグローバルリーダーを育てる教育を実践しています。

 この日の説明会は、語学留学プログラムに参加した経験を持つ、高校3年のOさんによる英語でのプレゼンテーションから始まりました。同校では例年、高1生を対象に、アメリカ・カリフォルニア州サンタバーバラへの3か月の語学留学を含む「9カ月プログラム」を用意していますが、新型コロナ感染症のために最近2年間は実施できませんでした。そうしたなか、昨年は代替プログラムとして、高2生を対象とする「1カ月語学留学」を12月に実施。学園が所有する海外研修センター「八雲レジデンス」に9名の生徒が滞在し、万全な感染対策の下、1か月間、共同生活を送りながら英語漬けで過ごしました。滞在中は、カルフォルニア大学サンタバーバラ校で英語の授業を受け、最終的に自分の意見を英語で表現することができるよう、学びを進めていきます。Oさんは「共同生活を通して協調性や自立心を養い、授業と宿題や趣味を両立するためのタイムマネジメントの仕方も学ぶことができました」と語りました。

 次に、理事長・校長の近藤彰郎先生が登壇し、グローバル教育について紹介しました。創立当初からネイティブによる英語教育を実践してきた同校ですが、生徒たちのプレゼンテーション能力がやや弱いと感じた近藤先生は、全米屈指の名門校・ケイトスクールと提携し、留学プログラムを整備しました。また、中1でレシテーションコンテスト、中2でスピーチコンテストを行うなど、プレゼンテーションの場を多く設け、6年間で自分の意見を英語で伝えられるよう、プレゼンテーション能力の向上を図ってきました。近藤先生は「本校は、生徒一人ひとりのやりたいことを伸ばす学校です。夢をかなえるために意欲を持ち、努力できる人を育てていきます」と強調しました。

 続いて、副校長で生徒募集対策委員長の横山孝治先生が「グローバル教育」「進路指導」「チューター制」「文化体験」の四つについてそれぞれ説明しました。このうち「グローバル教育」では、50か国200校が加盟する私立学校連盟「ラウンドスクエア」に加盟。年に1度開催される国際会議に数名の生徒が参加するほか、加盟する海外の学校と交換留学も行っています。また、英語の授業数も中1で週8コマ、中2・3で週9コマと多く、うち4コマはネイティブ教員が担当しています。

 「進路指導」では、平日の放課後に「SP(Support Program)」という、ハイレベルとベーシックのクラスに分かれて行われる補講について説明されました。高校生は、土曜日の特別カリキュラム「SSP(Saturday Support Program)」、夏期・冬期・春期の長期休暇中に行われる習熟度別クラスでの授業、約90講座が開講される「夏期進学講座」などを通して、大学受験に向けた実戦力を養います。こうした学習指導や、学校生活での不安や悩みの相談に対応するのが「チューター」であり、担任とは別の教員が、一人ひとりの生徒に対してきめ細かくサポートしているそうです。

 そして、多彩なプログラムを通して感性を磨く「文化体験」では、芸術鑑賞や博物館・科学館見学の機会を設けているほか、中3でのアメリカ海外研修でも、ケイトスクールの生徒と交流しながらさまざまなアクティビティーを体験します。横山先生は「こうした経験を通して、これからの社会で必要な人間力・社会人基礎力を育てていきます」と結びました。

イメージ写真 東急東横線「都立大学」駅から徒歩約7分。閑静な住宅街にたたずむキャンパスは、落ち着いた雰囲気です

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